ソフトバンク社長講演:当局の反対姿勢転換は依然困難-識者

ソフトバンクの孫正義社長は11日の ワシントンでの講演で、同社が提供する無線インターネットサービスは 低価格とスピードの速さでケーブル回線を使った米国の通信会社に対抗 できると訴えた。しかし、同社長が狙うTモバイルUS買収に対する米 規制当局の懸念を和らげることは恐らくないだろう。

孫社長はケーブル回線を通じた高速インターネットサービスを提供 しているコムキャストやベライゾン・コミュニケーションズなどに対抗 するために、高速モバイルブロードバンドサービスに投資したいとの考 えを聴衆に伝えた。

ソフトバンクは米携帯電話サービス3位のスプリントを昨年傘下に 収め、現在は4位のTモバイルUS買収を目指している。テネシー大学 のモーリス・スタック教授(法学)は、スプリントとTモバイルUSが 合併してケーブル回線を使う通信会社との競争が促進されたとしても、 米国の無線通信大手4社のうち1社がなくなるのを反トラスト(独占禁 止)当局は看過できないだろうと指摘。「孫社長は今目指している合併 が競争阻害的だという当局者の固定概念を打ち破らなければならない」 と述べた。同教授は米司法省での勤務経験を持つ。

孫社長は講演で合併案については触れなかった。その後、記者団に TモバイルUSについて聞かれると、特定の企業については言及しない と述べ、今回の訪問で米当局者と会うことはないと話した。

ソフトバンクは11日、米連邦通信委員会(FCC)で法律顧問を務 めたブルース・ゴットリーブ氏を駐ワシントンの法律・規制問題担当の 上級副社長として採用したと発表した。

グッゲンハイム・セキュリティーズのマネジングディレクター、ポ ール・ガラント氏はインタビューで、孫社長のプレゼンテーションは 「ワシントンの聴衆向けに非常によく練られていた」としつつも、スプ リントとTモバイルUSの「合併に対する規制当局者の明らかな疑念を 取り除くのは容易ではないだろう」と述べた。

モフェットナサンソン・リサーチのアナリスト、クレイグ・モフェ ット氏は、合併に対する当局者の反対姿勢を転換させるのは「途方もな く困難だろう」とリポートに記した。

原題:SoftBank Challenge to Cable Won’t Avoid T-Mobile Scrutiny (2)(抜粋)

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