債券は下落、日銀買いオペ「10年超」減額を警戒-先物は一時急落も

債券相場は下落。日本銀行がきょう 実施した長期国債買い入れオペで、残存「10年超」を減額したことで需 給悪化に対する警戒感から売りが優勢となった。現物債市場では超長期 ゾーン中心に安くなり、先物は急落する場面があった。

債券先物市場で中心限月の6月物は前日比10銭高の144円85銭で開 始し、144円86銭まで上昇した。午前10時10分の日銀金融調節で長期国 債買い入れオペが通知された直後に水準を大きく切り下げ、一時は1円 安の143円75銭に下落。すぐに144円台半ばに戻し、午後は144円50銭台 でもみ合い。結局は18銭安の144円57銭で引けた。

SMBC日興証券の森田長太郎チーフ金利ストラテジストは、午前 に先物が急落したきっかけは日銀オペの減額だったと指摘。「前回200 億円減らし、今回は100億円で大した額ではない」としながらも、「減 額は前回の1回だけで終わりとみていた向きもいたのだろう。先物売り の手口があったのだろうが、反応が過大に出たようだ」と述べた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の333回債利回 りは横ばいの0.625%で開始。日銀オペ通知後に水準を切り上げ、2ベ ーシスポイント(bp)高い0.645%と1月29日以来の高水準を付けた。い ったんは0.635%まで戻したが、午後3時前から0.64%で推移した。

20年物の147回債利回りは、午後に入って一時1.495%と1月23日以 来の高水準まで達した。その後は2bp高い1.485%。30年物の42回債利 回りは一時1.72%と、新発債としては1月7日以来の高水準を付けた。 午後3時前後から2.5bp高い1.71%で取引された。

応札倍率上昇

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ2本(総額5700億円) のうち、残存期間「10年超」の買い入れ額は1700億円となった。2月26 日実施分から従来の2000億円から1800億円となり、今回はさらに100億 円減額となった。「5年超10年以下」は変わらずの4000億円。きょうの オペ結果によると、応札倍率は2本とも前回より上昇し、市場で売り圧 力が強まっていることが示された。

メリルリンチ日本証券の大崎秀一債券ストラテジストは、今日の債 券市場では日銀の超長期ゾーンのオペ減額がタイミング的に負のサプラ イズとなったと指摘。「今年は長期国債の買い入れペースを落とす必要 があるのは自明だが、前回1800億円に減らしたばかりなのに、さら に100億円減額。需給面で少し弱さが意識された。材料が乏しい中で格 好の手掛かりにされた面もある」と説明した。

日本取引所の高橋直也広報課長は、午前の取引で国債先物が急落し た後にすぐに戻したことについて、「特にシステム面や取引面では問題 はないようだ。通常の取引。誤発注という報告は来ていない」と説明し た。

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