米国株:S&P500は下げ埋める-市場は世界経済に注目

米株式相場は朝方大きく下落した が、その後下げを埋める展開となった。市場参加者はウクライナ情勢や 世界の経済成長見通しに注目している。

産金のニューモント・マイニングとバリック・ゴールドは上昇。金 相場の値上がりが材料視された。EPLオイル・アンド・ガスは急伸。 エナジーXXI(バミューダ)が15億ドルで買収することで合意した。 一方、栄養補助食品メーカー、ハーバライフは下落。同社は米連邦取引 委員会(FTC)が事業慣行について調査を開始したことを明らかにし た。住宅建設のパルト・グループとトール・ブラザーズも安い。クレデ ィ・スイス・グループが投資判断を引き下げた。

S&P500種株価指数は前日比0.1%未満上昇の1868.20。一時0.7% 下げた。ダウ工業株30種平均は11.17ドル(0.1%未満)下落の16340.08 ドル。

BB&Tウェルス・マネジメントで170億ドル相当の資産運用に携 わるウォルター・ヘルウィグ氏は、「中国の成長減速懸念やロシアの軍 事介入拡大を材料とした極めて健全な売りの動きが見られた」と指摘。 「現状に対する懸念はなお投資家の間に広がっており、米国債や金とい った安全資産に投資する動きが出ている。株式も完全に無関係ではな い」と述べた。

中国めぐる懸念、ウクライナ情勢

S&P500種は前日0.5%安。中国経済をめぐり懸念が広がる中で銅 や原油相場が値下がりし、それを受けて資源株が売られた。中国は先 週、2014年の成長率目標を7.5%に据え置いた。また太陽光発電関連メ ーカー、上海超日太陽能科技が中国本土企業として初めて公募社債がデ フォルト(債務不履行)状態に陥った。

銅や大豆などの世界最大の消費国である中国は13日に鉱工業生産の 発表を予定している。週末発表された経済指標では、2月の輸出は09年 以来の大幅減となった。

ウクライナ政府はロシアが国境付近の兵力を増強していると警告し た。ヤツェニュク首相は金融支援獲得を目指し、ワシントンを訪問し た。ヤツェニュク首相は12日にオバマ大統領と会談し、13日にはニュー ヨークの国連安全保障理事会で演説する。

前向きなセンチメント

LLBアセット・マネジメント(リヒテンシュタイン)の株式・債 券部門責任者、クリスチャン・ゾッグ氏は「投資家はウクライナとロシ アの動きを注意深く見守っている」とし、「第4四半期の決算シーズン は好調だったことから、前向きなセンチメントがゆっくりではあるが確 実に織り込まれている」と続けた。

ブルームバーグのデータによれば、S&P500種の構成企業で第4 四半期決算を発表した企業のうち、約70%で利益がアナリスト予想を上 回った。

S&P500種の業種別10指数では6指数が下落した。

ニューモント・マイニングは2.7%高の25.01ドル。バリック・ゴー ルドは2.6%高の20.34ドル。ウクライナ情勢を受けた逃避需要で、金相 場は1.8%上昇した。

EPLオイル・アンド・ガスは29%高の37.50ドル。

パルト・グループは1.3%安の19.67ドル。トール・ブラザーズ は0.6%安の37.77ドル。クレディ・スイスのアナリスト、ダン・オッペ ンハイム氏は両社の株式投資判断を「ニュートラル」とし、従来の「ア ウトパフォーム」から引き下げた。需要が引き続き弱いことなどを理由 に挙げている。

ハーバライフは7.4%安の60.57ドル。同社は、あらゆる法律を順守 していると確信しておりFTCの調査に協力すると表明した。資産家ビ ル・アックマン氏は、ハーバライフがマルチ商法を行っていると主張し ている。

原題:S&P 500 Erases Loss as Investors Weigh Economy, Ukraine Crisis(抜粋)

--取材協力:Corinne Gretler.

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