NY外為:円が対ドルで3日続伸-中国の景気減速を警戒

ニューヨーク外国為替市場では円が 対ドルで3日続伸。中国の経済成長に減速の兆候が表れていることか ら、安全な逃避先として円の需要が高まった。

スイス・フランは対ドルで2011年以来の高値を付けた。13日には中 国の小売売上高と鉱工業生産が発表される。ウクライナのクリミア半島 をめぐる同国とロシアの対立もフランと円の買いを誘った。商品相場は 下落。ユーロは対ドルで2011年以来の高値に接近した。

ドイツ銀行のG10為替戦略グローバル責任者、アラン・ラスキン氏 は「実態経済の現状という意味で中国は不透明だ。不透明でないのは中 国の影響が大きい商品相場が下げていることだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円はドルに対し前日比0.3%高の 1ドル=102円76銭。対ユーロではほぼ変わらずの1ユーロ=142円86 銭。ユーロは対ドルで0.3%高の1ユーロ=1.3903ドル。一時は1.3914 ドルと、7日に付けた2011年10月以来の高水準である1.3915ドルに近づ いた。

フランは0.5%高の1ドル=87.40サンチーム。一時は87.35サンチ ームと、11年10月以来の高水準となった。対ユーロでは0.2%高の1ユ ーロ=1.2152フラン。

商品24品目で構成するS&P・GSCI指数は0.7%低下。一時 は1.1%低下する場面もあった。

ユーロの上昇基調

3月5日以降、ユーロは対ドルで1.3%上昇している。欧州中央銀 行(ECB)は6日、一部の追加緩和予想に反して政策金利を据え置い た。ドラギECB総裁はインフレ率が緩やかに上昇するとの見通しを示 した。

ドイツ銀のラスキン氏は「欧州のディスインフレ見通しからECB が非伝統的な政策に踏み切ると考えられていた。その予測が外れて以 来、ユーロは非常に底堅く推移している」と指摘した。

チャプデレーン(ニューヨーク)の為替責任者、ダグラス・ボース ウィック氏はユーロが対ドルで6月末までに1.5%上昇すると予想。 「欧州周辺国の資金はドルではなく、欧州中心国やユーロに移ってい る。米国はすぐには利上げせず、緩和的な政策を維持するだろう」と述 べた。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は2008年以来、政策金利をゼロ から0.25%のレンジで維持している。次回会合は18-19日。

中国の減速懸念

8日に発表された中国の2月の輸出は前年同月比18.1%減少した。 ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場関係者45人の予想中央値で は7.5%増が見込まれていた。輸入は同10.1%増となった。この結果、 貿易収支は229億8000万ドル(約2兆3700億円)の赤字だった。

三菱東京UFJ銀行の為替ストラテジスト、リー・ハードマン氏 (ロンドン在勤)は「投資家の間では中国の経済成長鈍化に対する懸念 が強まっている。リスクは悪影響の波及やリスク資産の手じまいだ。円 が過去1年、主な資金調達通貨であったことを考えると、円売りの持ち 高が解消されるリスクがある」と指摘した。

原題:Yen Advances for Third Day on Concern China Slowing; Kiwi Climbs(抜粋)

--取材協力:Scarlet Fu、Tom Keene.

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