米大手企業の海外滞留利益、昨年は21兆円増える-調査で判明

米国の大手企業が本国に送金せずに 海外に滞留させている利益が昨年、2060億ドル(約21兆円)増えた。各 社は米国の課税を避け、法人税率の低い海外に資金を置いたままにして いる。

ブルームバーグ・ニュースが307社の証券届け出を検証したとこ ろ、多国籍企業がこうした形で海外に保有する資金は1兆9500億ドル と、前年と比べ11.8%増えた。マイクロソフトとアップル、IBMの3 社だけで375億ドル増やした。全体の増加分の18.2%に相当する。

消費者団体の米国公共利益調査グループで税制や予算を担当してい るダン・スミス氏は、「米国の税制の抜け穴が企業に極めて有利なから くりとなっている」と指摘する。

企業が利益をタックスヘイブン(租税回避地)に移すことを防ごう と各国の政府が法人減税に動いているものの、米議会の取り組みは進ん でいない。

上位15社だけを見ると現時点で米国外に7952億ドルを保有。その額 が10.6%増えたことを示しているが、前年(15.9%増)からは伸びが鈍 化した。ファイザーは海外利益の減少を公表。ゼネラル・エレクトリッ ク(GE)とシティグループは、伸び率が3%に届かないことを明らか にした。

ブルームバーグはS&P500種株価指数構成企業のうち307社の直近 2回の年次報告を分析。純粋な国内企業や海外保有を開示していない企 業、米国以外に本社がある企業、法人税が課されない不動産投資信託は 除外した。

アップル広報のクリスティン・ユゲ氏とIBMの広報担当ジェーム ズ・シェールズ氏にコメントを要請したが、返答はない。

マイクロソフトは同社で世界的に税制を担当しているコーポレート バイスプレジデントのビル・サンプル氏の2012年9月の議会証言を参照 するよう求めた。同氏は同社が税法を順守しており、「競争し成長する ために外国の市場で業務を行うことが求められるグローバルビジネス」 に伴い税を納めていると述べていた。

原題:Cash Abroad Rises $206 Billion as Apple to IBM Avoid U.S. Taxes(抜粋)

--取材協力:Michelle Fay Cortez、Jesse Drucker、Ian King.

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