日本株は大幅反落、円安一服と海外情勢懸念-全業種売られる

東京株式相場は大幅反落。為替の円 安一服が嫌気され、中国やウクライナなど海外情勢を警戒した売り圧力 も強まった。週末に株価指数先物・オプションの特別清算値(SQ)算 出を控え、先物の影響も受けやすくなっており、電機や海運、非鉄金 属、石油、化学など景気敏感業種を中心に東証1部33業種は全て安い。

TOPIXの終値は前日比26.27ポイント(2.1%)安の1206.94、 日経平均株価は393円72銭(2.6%)安の1万4830円39銭。

セレズ・アセット・マネジメントの最高投資責任者、エヴァン・ア ーランソン氏(香港在勤)は、「グローバルな貿易が回復に向かうとの 自信が揺らいでいる」とした上で、中国での金融ひっ迫と輸出停滞も 「一時的な異常ではなく、新興国市場の成長モデルの広範な変化」との 認識を示した。

11日のニューヨーク為替市場では、円が対ドルで上昇。中国金融シ ステムの不安定さをめぐる懸念が強い中、米国株と商品相場が下落し、 安全資産としての円の需要が高まった。きょうの東京市場では1ドル =102円台後半、1ユーロ=142円台半ばから後半で推移する時間帯が長 く、前日の東京株式市場終了時の103円29銭、143円22銭付近に比べ円高 水準に振れた。

また、中国での需要落ち込みを警戒し、11日のニューヨーク (NY)銅先物は一時、中心限月としては2010年7月20日以来の安値を 付けた。中国人民銀行が10日に発表した2月の同国経済全体のファイナ ンス規模は、9387億元(約15兆7000億円)とアナリスト予想の中央値を 下回った。NY原油先物も1.1%安の1バレル=100.03ドルと、2月11 日以来の安値。SMBC日興証券株式調査部の西広市部長は、中国経済 への過度の警戒感は後退しつつあるが、世界経済に与える影響が大き く、ウクライナ情勢も先行きが不透明なままだ、と言う。

先物売買膨らむ、均衡表雲が抵抗帯に

円安一服や商品市況安、前日の米国株安を嫌気する格好で、きょう の日本株は朝方から幅広い業種に売りが先行。午前10時すぎごろから、 先物主導で下落基調を強めた。アジア株式市場で、香港ハンセン指数や 中国上海総合指数が軟調だったことも響き、午後の取引終了にかけて一 段安となった。週末には先物・オプションのSQを控え、今週に入り大 証の日経平均先物は、売買高が10万枚を超す状況が続いている。前週1 週間の1日平均は8万1451枚。

マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストは、きょうの大幅 安は「レンジの中で売買を行う動きや機械的なプログラム売買が中心」 と見ている。また、テクニカル分析上は「きょう下がらなければ、日経 平均は均衡表の雲の上に出るはずだったが、雲の下限に沿ってそれを抜 けられない状況になっている」と話した。

東証1部33業種の下落率上位は海運、非鉄、石油・石炭製品、金属 製品、証券・商品先物取引、パルプ・紙、その他金融、化学、情報・通 信、不動産など。相対的に素材、資源など景気敏感セクターの下げがき つかった。

売買代金上位ではソフトバンク、ファーストリテイリング、ファナ ック、KDDIなど日経平均の寄与度が大きい銘柄がそろって下落。ト ヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井物産、野村ホ ールディングス、ホンダ、新日鉄住金、三菱商事、JXホールディング ス、商船三井、日本取引所グループも安い。逆行して上げたのはダイハ ツ工業、カカクコム。

東証1部の売買高は20億2048万株、売買代金は1兆9020億円。下落 銘柄数は1667に達し、上昇はわずか79にとどまった。

--取材協力:竹生悠子、Adam Haigh.

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