NY外為:円が全面高、対ドルで続伸-株・商品安で逃避需要

ニューヨーク外国為替市場では円が 対ドルで続伸。中国金融システムの不安定さをめぐって懸念が強まる 中、株式と商品相場が下落し、安全資産としての円の需要が膨らんだ。

円は主要16通貨すべてに対して上昇した。銅相場は2010年以来の低 水準となった。中国本土の債券市場では先週、初のデフォルト(債務不 履行)状態が発生、8日に発表された同国貿易収支は2年ぶりの大幅な 赤字になった。10年債利回りは2日連続で低下した。

ゲイン・キャピタル・グループのシニア為替ストラテジスト、エリ ック・ビロリア氏は「世界第2位の経済大国である中国から失望される 内容の経済指標が発表されれば、市場心理に悪影響を及ぼし得るだろ う」と指摘。「この日の米国債利回りはやや低下しており、対円でのド ルを圧迫する材料になっている」と語った。

ニューヨーク時間午後5時現在、円はドルに対し前日比0.2%高の 1ドル=103円02銭。一時は0.4%上昇した。対ユーロでは0.4%高の1 ユーロ=142円78銭。ユーロは対ドルで0.1%安の1ユーロ=1.3860ド ル。一時は0.3%安の1.3834ドルを付ける場面もあった。

S&P500種株価指数は0.5%下落し、商品24品目で構成するS& P・GSCI指数は0.2%低下した。

銅が大幅安

ニューヨーク銅先物5月限は2.6%安の1ポンド=2.9525ドルで終 了。一時は2.942ドルと、中心限月としては2010年7月以来の安値とな った。

ファロス・トレーディング(コネティカット州スタンフォード)の マネジングディレクター、ブラッド・べクテル氏は銅相場が特定の水準 を割り込んだのをきっかけに、一部の商品投資顧問会社(CTA)が売 りに動いた可能性が高いと指摘。「明らかにS&P500種株価と対円で のドルは歩調を合わせているようだ。銅は支持線を割り込んだ」と述べ た。

ロシアはウクライナ南部のクリミア半島での対立に関し、譲歩の気 配を見せていない。クリミアでは16日にロシアへの編入の是非を問う住 民投票が行われる予定。ウクライナのヤツェニュク首相は12日、ワシン トンでオバマ米大統領と会談する。

ソシエテ・ジェネラルの外為戦略ディレクター、アルビン・タン氏 (ロンドン在勤)は「市場はリスク回避モードにあり、特に新興市場の 為替市場ではそうだ。16日の住民投票が近づき、ロシアが妥協になお消 極的なことから、クリミア情勢をめぐって神経質になっている」と語っ た。

米国債利回り低下

米国債利回りの低下に伴い、円は対ドルで上昇した。10年債利回り は前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.77%。 7日には6週間ぶり高水準となる2.82%まで上昇していた。

日本銀行は11日開いた金融政策決定会合で、政策方針の現状維持を 全員一致で決めた。マネタリーベースを年60兆-70兆円増加させる方針 を維持した。

原題:Yen Climbs Against Major Counterparts as Refuge Demand Increases(抜粋)

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