「もう生きたくない」、シリア戦禍の子供たち

ダマスカスに住む4歳児のエドモン ド・ミカエル・アブデルヌール君は、銃の発砲音と迫撃砲の着弾音を聞 き分けることができる。

シリアで内戦が始まったころによちよち歩きだったアブデルヌール 君は、幼少期のほとんどを戦禍の中で過ごしている。このため、文字を 覚える前に、砲撃が外に向かうものなのか、それともこちらにやってく るものなのかを正しく認識できるようになった。

母親のマナル・マクールさん(31)はダマスカスから電話インタビ ューで、「こんな知識を息子に身につけてほしくはなかった。シリアの この世代の子供たちは皆、内戦の中で幼年期を奪われてしまった」と話 した。

シリアの内戦は今月で4年目に入るが、収束する兆しはない。これ までに14万人以上が命を落とした。戦地ではどこもそうであるように、 最大の犠牲者は子供たちだ。そこで体験した恐怖感は何年も消えない。 国連の2月の報告書によれば、少なくとも1万人の子供が死亡。100万 人超が難民として暮らし、さらに多数の子供たちがシリア国内で住む場 所を失っている。

国連の報告書は子供の処刑や戦闘員としての徴用、性的虐待や拘 束、拷問を指摘し、シリアのアサド政権と反体制派の武装勢力双方に責 任があると非難した。

国連児童基金(ユニセフ)で子供の保護を担当する責任者アンソニ ー・マクドナルド氏は「『これ以上、もう生きていたくない』と言う子 供たちがいる」と話し、「アフガニスタンなど世界中の戦地でユニセフ の支援を受けながら活動してきた専門家も、これまで目にした中で最悪 の一つだと話している」と語った。

冷戦時代に戻ったかのようなウクライナでの対立に世界の注目が移 る中で、シリアでの殺りくや破壊は今日も続いている。

原題:‘Mom, I’m Scared’ as Child Traumas Compound Syrian War Cost (2)(抜粋)

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