NY外為:円が総じて高い、中国統計が弱くリスク選好が後退

ニューヨーク外国為替市場では円が 主要通貨の大半に対して上昇。中国の2月の貿易収支が2年ぶりの大幅 な赤字となったほか、消費者物価指数(CPI)上昇率が13カ月ぶりの 低水準を記録し、リスク資産への意欲が後退した。

ポンドが安い。イングランド銀行(英中央銀行)のビーン副総裁は ポンドがさらに上昇すれば、景気回復を抑制する可能性があると指摘し た。オーストラリア最大の貿易相手国である中国で2月に輸出が予想外 に減少したことが明らかになり、豪ドルも下落した。ロシアがクリミア 半島の軍事掌握を強める中、ウクライナは軍事演習を開始した。

BNPパリバのディレクター、マサフミ・タカダ氏は「週末に発表 された中国の経済統計が弱い内容になったことを主因に、ややリスク回 避の動きとなっている」と指摘。「ウクライナ問題では新たな事態は起 こっていないが、不透明感の強い市場で買いが入る数少ない通貨の一つ が円であることは明白だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ユーロで前週末比ほぼ変わ らずの1ユーロ=143円30銭。一時は0.6%上昇し、142円44銭を付け た。対ドルではほぼ変わらずの1ドル=103円26銭、対豪ドルでは0.5% 高の1豪ドル=93円14銭。ユーロは対ドルで1ユーロ=1.3875ドル。

豪ドルは米ドルに対して0.5%安の1豪ドル=90.23米セント。7日 には91.33セントと12月11日以来の水準に上げていた。ポンドは対ユー ロで0.4%安の1ユーロ=83.37ペンス、対ドルでは0.4%安の1ポンド =1.6645ドル。

中国の貿易収支

中国の2月の輸出は前年同月比18.1%減少した。ブルームバーグ・ ニュースがまとめた市場関係者45人の予想中央値では7.5%増が見込ま れていた。輸入は同10.1%増となった。この結果、貿易収支は229 億8000万ドル(約2兆3700億円)の赤字だった。

中国の2月のCPIは前年同月比2.0%上昇。2013年1月以来の低 い伸びとなった。

中国人民銀は中心レートを0.18%元安方向の1ドル=6.1312元に設 定。これは昨年12月3日以来の低水準。中国外国為替取引システム (CFETS)によれば、人民元は0.2%安の1ドル=6.1385元。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は2営業日連続で上げ、0.1%上昇の1017.75。米国の景気が力 強さを増しているとの見方が背景にある。7日に1012.27と、12月11日 以来の低水準を付けたが、雇用統計が発表されると下落分を埋めた。

ウェーバー氏

ドイツ連銀の前総裁で現在はUBSの会長を務めるアクセル・ウェ ーバー氏は対ドルでユーロと円が下落すると予想。主要3中銀の方向性 に違いがあることを理由に挙げた。

ウクライナ軍は部隊の戦闘即応能力を試していると、同国国防省 が10日にウェブサイトで明らかにした。その上で、クリミアでの対立の 平和的解決を同国政府は望んでいるとあらためて表明した。一方、ロシ アはウクライナが東部の過激派を無視していると批判。ウクライナの首 都キエフで暴動が発生して以降、クリミアの多数を占めるロシア人を守 ると主張している。

原題:Yen Advances as Risk Appetite Ebbs on Chinese Data; Pound Drops(抜粋)

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