始まりはマンションの一室、フィッチジャパンの鳥谷氏が引退

格付けアナリストの草分けとして活 躍した鳥谷礼子氏(63)が、シニアディレクターを務めていたフィッ チ・レーティングス・ジャパンを2月末日付で退職した。鳥谷氏はフィ ッチの日本法人を一人で立ち上げた人物。定年退職に相当するという。

鳥谷氏は1977年、当時在住していたロンドンで大手邦銀の経理担当 となり、金融業界でのキャリアをスタートさせた。88年にはフィッチの 前身に当たるIBCAリミテッドに格付けアナリストとして採用され、 東京都千代田区のマンションの一室で日本事務所を立ち上げた。鳥谷氏 がブルームバーグ・ニュースの質問にメールで回答した。

鳥谷氏は「今は解放感でいっぱい。40年近くも働いてきて悔いはあ りません」とし、再び会社員に戻る気はないと述べた。今後については 未定だが、経験を生かして「働く女性の地位向上を手伝うなど、何かを 社会に還元したい」としている。

フィッチの林正治社長は、「鳥谷さんがフィッチの顔だったという ことに異論をはさむ人はいない。当社を立ち上げて26年間、金融業界の 第一線でクレジットを見てきた数少ない逸材だった。本当にお疲れさま です」と語った。鳥谷氏は日本で銀行・証券セクターの責任者を務めて いた。

林氏によると、同セクターの責任者は銀行担当の村上美樹ディレク ターが引き継ぐ予定だが、さらに若干名のクレジットアナリストを拡充 する方針。フィッチでは11年から海外で起債する大手金融機関16社の格 付けに特化したが、林氏は「現在は日本の金融機関の海外業務強化に合 わせ、カバレッジを増やす方向で検討している」と述べた。

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