10-12月実質GDPは年率0.7%成長に下方修正、市場予想下回る

昨年10-12月期の国内総生産 (GDP)は物価変動の影響を除いた実質で、前期比年率0.7%増と、 速報値(1.0%増)から下方修正された。市場予想も下回った。設備投 資などが下方修正されたことが全体を押し下げた。

内閣府が10日発表した同期のGDP改定値は、前期比0.2%増と速 報値(0.3%増)から下方修正。ブルームバーグ・ニュースによる事前 調査の予想中央値では前期比0.2%増、年率0.9%増が見込まれていた。

需要項目別では、3日公表された法人企業統計の内容を加味した結 果、設備投資が同0.8%増と、速報(1.3%増)から引き下げられた。 GDPの約6割を占める個人消費は同0.4%増と速報(0.5%増)から下 方修正。公共投資も同2.1%増と速報(2.3%増)から引き下げられた。

前期比のGDPをどれだけ増加させたかを示す寄与度でみると、国 内需要(内需)はプラス0.7ポイントと速報(プラス0.8ポイント)から 下方修正。そのうち、在庫はプラス0.0ポイントと速報(マイナス0.0ポ イント)から小幅修正された。輸出から輸入を差し引いた純輸出(外 需)はマイナス0.5ポイントで変わらなかった。

ゴールドマン・サックス証券の馬場直彦チーフエコノミストは統計 発表後のリポートで「設備投資は緩やかな回復トレンドを維持している ものの、力強さを欠いている」と指摘。個人消費についても「消費増税 前の駆け込み需要は顕現化しているものの、実質賃金が前年割れの状態 が続く下で、駆け込みを除くと、ベースとなる消費トレンドはとても弱 い印象だ」としている。

日銀会合に追加緩和期待も

政府は2月19日の月例経済報告で、景気の基調判断を「緩やかに回 復している」として2カ月連続で維持。その上で、輸出の判断を前月の 「このところ弱含んでいる」から「横ばいとなっている」に変更し、3 カ月ぶりに上方修正した。

日銀は1月22日の金融政策決定会合で、2013年度の実質成長率は政 策委員の中央値で2.7%増との見通しを示した。2月17日に発表され た10-12月GDP1次速報が低い伸びにとどまったことを受けて、黒田 東彦総裁は2月18日の会見で、日銀の見通しが下振れ、需給ギャップの 改善が遅れた場合の対応について問われ、「ご指摘のようなリスクが顕 在化するようなことがあれば、ちゅうちょなく現在の量的・質的金融緩 和の調整を行う」と述べた。

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは統計発表後のリ ポートで「日銀見通しを達成するには14年1-3月期に前期比年率プラ ス10%超(およそプラス12%程度)の成長率が必要となるが、駆け込み 需要が出ることを踏まえても難しい」と指摘。黒田総裁の発言は「景気 が順調に回復していることを強調するための勇み足発言であったと考え るのが自然であろうが、念のため明日の会見で真意を確認する必要があ る」としている。

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