クレディS米国人顧客は夜も眠れず-検察に圧力、身元特定も

スイス銀行2位クレディ・スイス・ グループの数千人の米国人顧客は、同行の脱税ほう助をめぐる3年間の 捜査を決着させるべく検察当局が動く中で、自分たちの身元を税務当局 が特定することになるのかどうか不安な状態が続いている。

米上院常設調査小委員会は報告書で、クレディ・スイスが米内国歳 入庁(IRS)の目から顧客が最大100億ドル(現在の為替レートで約 1兆300億円)の資産を隠すのをほう助したと指摘し、同小委が2月の 最終週に開いた公聴会では、同行の米国人顧客口座2万2000件のう ち238件しか名義を特定できていない米司法省を厳しく批判した。

マーカス・ニーマン・ラッシュボーム(フロリダ州フォートローダ ーデール)のジェフリー・ニーマン氏(元米連邦検事)は、連邦検察当 局がクレディ・スイスに口座名義に関する情報をさらに提供させ、和解 による捜査の決着を目指す状況で、上院常設調査小委の報告書と公聴会 は検察当局にさらに積極的な行動を迫る圧力になると指摘する。

クレディ・スイスは、脱税ほう助の疑いで米当局の刑事捜査の対象 になっているスイスの14行の中で最大。ブレイディ・ドゥーガン最高経 営責任者(CEO)は2月26日の常設調査小委で、スイスを拠点とする 少数の行員が米国の法律に違反し、経営トップを欺いていたようだと述 べ、陳謝した。クレディ・スイスの法律顧問ロメオ・セルティ氏は、同 行が2008年以降、米国の顧客の数を減らしており、残る3500人は米国の 税法を順守していると説明した。

スイスの法律では、税金詐欺容疑に関係する租税条約上の要請に基 づく場合を除き、口座保有者の氏名を公開すれば犯罪になる。上院常設 調査小委のカール・レビン委員長(民主、ミシガン州)は、コール司法 副長官がスイスの銀行の守秘義務を尊重するあまり、米国の法律のより 徹底した施行を怠っていると繰り返し批判。口座の保有者を特定するた めに氏名不詳のまま大陪審による召喚を請求したり、民事訴訟を起こし たりする行動に出ない司法省の責任も追及した。

原題:Credit Suisse’s U.S. Clients in Limbo Amid Tax Prosecutions (1)(抜粋)

--取材協力:Alan Katz.

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