【コラム】日韓女性にノルウェーが明るく見える理由-ギブニー

女性たちよ、北欧のフィヨルドを目 指そう。経済協力開発機構(OECD)が最近公表したデータによる と、ノルウェーの女性の余暇時間は1日に367分と、加盟各国中で最も 長かった。これには同国が8400億ドル(約86兆8100億円)前後という世 界最大の政府系ファンドを持ち、手厚い福祉国家を支えている事情もあ るかもしれない。それからもう一つ。同じ調査によれば、ノルウェーの 男性が買い物や子供の世話、介護といった無償労働に従事する時間は1 日に180分と、デンマークの男性に次ぎ加盟国で2番目に長かった。

韓国や日本の女性は、ノルウェー大使館の前に並んでビザを申請す べきではないだろうか。OECDのデータが示すように、韓国や日本の 女性は余暇時間が他の加盟国と比較して少なく、無償労働をずいぶんし ている。さらに男性と比べた女性の無償労働の負担度合いで見れば、こ の2カ国がOECD加盟国の中で最も高い。韓国では女性が男性の5 倍、日本もほぼ同等の4.8倍の無償労働をしているのだ。

安倍晋三首相はアベノミクスの柱の一つとして、女性の機会拡大を 強調してきた。しかし、特に閣僚らの任命で分かるように、首相の約束 は自身の行動を伴っていない。また、韓国には女性大統領がいて、フェ イスブックのシェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)が唱え るずっと前から野心を持って活躍してきたかもしれないが、職場では女 性が相変わらず不平等な状況に置かれている。

政府の派手な掛け声や生半可な政策方針だけでは状況は変わらな い。家庭内労働にここまではっきり男女間で差があることは、文化を深 いところから変える必要があることを示し、そのためには国家のリーダ ーが持続的に対応しなければならない。これまで多くの研究が示してい るように、女性に職の機会が多く与えられれば、日本も韓国も経済的に 大きな恩恵を受ける。両国の出生率は既に、OECD加盟国の中でもか なり低い。不平等で骨が折れるだけという見通しでは子供を産む気にな らないだろう。国際女性デーを経て、両国のリーダーがよく考えるべき 現実かもしれない。(ジェームズ・ギブニー)

(ギブニー氏はブルームバーグ・ビューの編集委員です。コラムの 内容は同氏自身の見解です)

原題:Why Norway Looks Good to Japanese and Korean Women: James Gibney(抜粋)

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