米国株(7日):小幅高、ウクライナ懸念よりも雇用増を重視

7日の米国株は小幅高。S&P500 種株価指数は一時の下げを埋め、最高値で終えた。市場ではウクライナ 情勢が悪化するとの懸念が広がったが、朝方発表された雇用統計で市場 予想を上回る雇用者の増加が示されたことがより重視された。

スポーツ用品メーカーのナイキは上昇。フットボール選手と広告契 約を結んだとの報道が手がかりだった。スポーツシューズ店チェーンの フット・ロッカーも高い。同社四半期業績はアナリスト予想を上回っ た。一方、ピーボディ・エナジーは5.3%安となった。

S&P500種株価指数は前日比0.1%上げて1878.04。ダウ工業株30 種平均は30.83ドル(0.2%)高の16452.72ドルで終えた。

スタイフェル・ニコラウスのファンドマネジャー、チャド・モーガ ンランダー氏は「景気は徐々に改善している」と述べ、「市場ではロシ ア・ウクライナ情勢をめぐる不安が確実にぶり返してきた。地政学的な 不透明感が強いにもかかわらず、過去数週間のパフォーマンスは極めて 良好だった」と続けた。

雇用統計

米労働省が発表した2月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比17万5000人増加した。ブルーム バーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は14万9000人増 だった。前月は12万9000人増(速報値11万3000人増)に修正された。家 計調査に基づく失業率は6.7%と、前月の6.6%から上昇した。

リッジワース・キャピタル・マネジメントのシニアストラテジス ト、アラン・ゲイル氏(アトランタ在勤)は「統計内容は明らかに良好 なニュースであり、景気は引き続き上昇軌道にあることを示唆してい る」と述べ、「成長の減速が一時的であると考える市場関係者にとって はこの統計はかなりの支援材料だ」と続けた。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、米経済の見通しは「適度に明 るい」と述べた。その上で、失業者が多くインフレ率が低過ぎるため、 大規模な緩和策を「かなりの期間」続けることが正当化されると指摘し た。

2009年3月9日からのS&P500種の強気相場は6年目に突入する 見通しだ。米金融当局が実施した3度にわたる量的緩和の影響で、S& P500種は12年ぶり安値から178%値を戻した。

ロシアによる警告

ロシアは、ウクライナがこれまでに供給を受けた天然ガス料金約20 億ドルを7日中に支払う必要があると述べ、支払いをしない場合、ロシ アが供給を停止する恐れがあると警告した。

JPモルガン・プライベート・バンクの投資スペシャリスト、リチ ャード・スリン氏は「地政学的にも人道的にも、これは非常に重大な事 態だが、経済的にはそれほど大きな影響はない」と述べた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)はこの日0.7%低下して14.11。

S&P500種の産業別10指数は5指数が上昇。金融株は0.5%高。 JPモルガン・チェースは0.9%値上がりした。

フット・ロッカーは8.8%高。同社11-1月(第4四半期)決算は 調整後ベースの利益が1株当たり82セントと、アナリスト予想の同76セ ントを上回った。ナイキは1.6%上昇した。

原題:U.S. Stocks Rise as Jobs Growth Overshadows Tension in Ukraine(抜粋)

--取材協力:Namitha Jagadeesh.

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