債券は下落、米債安や株高・円安で売り-超長期ゾーンに需給悪化懸念

債券相場は下落。前日の米国債相場 の続落に加え、株式相場の続伸や外国為替市場での円安進行を背景に売 りが優勢だった。超長期ゾーンの需給悪化懸念も重しとなった。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比6銭安の145円10銭で開 始。午前10時10分の日銀金融調節で長期国債買い入れが通知された直後 に145円03銭と日中取引で2月25日以来の安値を付けた。午後に入ると 水準を切り上げ、2銭安まで戻す場面があったが、結局は8銭安の145 円08銭で引けた。

JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長 は、「海外市場がリスクオン(選好)の動きとなり、日本株も続伸して いるため、債券相場は強気になれない感じ。内外の株価や長期金利の上 昇圧力を背景に超長期債は重い展開」と話した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の333回債利回 りは同1ベーシスポイント(bp)高い0.625%と、前日に付けた2月7日 以来の高水準で開始。いったん0.62%に戻したが、午後3時前後に再 び0.625%を付けた。

超長期債が安い。20年物の147回債利回りは一時1bp高い1.455%と 2月28日以来の高水準を付けた。30年物の42回債利回りは1.5bp高 い1.675%と、新発債として1月23日以来の高水準に達した。

この日の東京株式相場は4日続伸。TOPIXは前日比0.7%高 の1236.97で引けた。外国為替市場で円は朝方に1月下旬以来の1ドル =103円台前半に下落したが、その後は102円台後半で推移。一方、6日 の米国債相場は続落。米10年債利回りは前日比3bp上昇の2.74%程度。 新規失業保険申請件数が予想よりも減少したことが売り手掛かり。

超長期債

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、超長期債について、 「きのうの30年債入札の不調はリスク回避の一巡に伴う水準調整が十分 でないことを示唆。18日の20年債入札は米連邦公開市場委員会 (FOMC)政策決定の前日に実施されるので、入札環境としても悪 い」と言う。

6日実施の30年債入札は最低落札価格が市場予想を下回るなど弱め となった。来週は既発の超長期債を追加発行する流動性供給入札が実施 される。30年債と流動性供給入札は4月から毎月の発行額が従来よ り1000億円増える。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ(総額2900億円)の結 果によると、残存期間「1年以下」と「10年超」の応札倍率がともに前 回より低下した。併せて国庫短期証券(TB)の買い入れ2兆円も実施 した。

日本時間の今晩には2月の米雇用統計が発表される。ブルームバー グ・ニュースの調査によると、非農業部門の雇用者数は前月比14万9000 人増が見込まれている。1月は11万3000人増だった。

シティグループ証券の道家映二チーフJGBストラテジストは、 「18、19日に開かれるFOMCの結果を左右する材料であり、市場の関 心は高い」と指摘。ただ、「国内投資家は3月決算期末が間近に迫って いるため、先回りして勝負する向きは少ないと思われる。同統計発表後 の各マーケットの反応を確認した上で、次の行動を決める」とみてい る。

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