米国債:10年債、1週間ぶり高利回り-失業保険申請減少で

米国債相場は下落。10年債利回りは 1週間ぶりの高水準となった。新規失業保険申請件数が予想よりも減少 したため、売りが優勢になった。

米国債は他の主要7カ国(G7)の国債との比較でほぼ4年ぶりの 割安水準となっている。7日発表の雇用統計では非農業部門雇用者数の 伸びが加速すると予想されている。欧州中央銀行(ECB)が政策金利 を据え置いたため、英独の国債も下げた。米財務省は来週の中長期国債 入札での発行額を640億ドルと発表した。

GMPセキュリティーズ(ニューヨーク)の債券戦略ディレクタ ー、エイドリアン・ミラー氏は「経済指標は改善し始めている。その影 響で米国債は下げている。先行きを占う上で7日の雇用統計が注目され ている」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.74%。一時は2.75%と、2月25日以来の高水準を 付けた。同年債(表面利率2.75%、2024年2月償還)価格は9/32安 の100 3/32。

ブルームバーグがエコノミストとストラテジスト75人を対象に実施 した調査では、10年債利回りは6月末には3.05%に上昇すると予想され ている。

10年物米国債の他のG7諸国の国債に対する上乗せ利回り(スプレ ッド)は54bp。前日には55bpと、2010年4月以降で最も拡大してい た。

失業保険

労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は32万3000件と、前週から2万6000件減少して、昨年11月末以来の低水 準となった。労働省の広報担当官によると、最近の変動は冬の嵐の影響 が特に大きかった州の動向に一致している。

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債 トレーディング責任者、トム・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は失業 保険統計について、「天候が回復すれば景気も回復するとの見通しにつ ながっている」と指摘。「投資家が関心を示すには金利は低過ぎる領域 にある」と述べた。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト92人を対象にした調査によ ると、2月の非農業部門雇用者数の予想中央値は14万9000人増。1月 は11万3000人増だった。12月、1月の数値はともに市場予想を下回っ た。

11日の3年債入札の規模は300億ドル、12日の10年債は210億ド ル、13日の30年債は130億ドルとなっている。

欧州債

欧州では大半の国債利回りが上昇。欧州中央銀行(ECB)のドラ ギ総裁の発言が手掛かり。同総裁はユーロ圏のインフレ率が今後2年半 で加速するとの見通しを示し、デフレリスクが弱まっていることを示唆 した。

2月のユーロ圏インフレ率は0.8%だった。ドラギ総裁によれば、 ECBはインフレ率が2016年10-12月(第4四半期)には1.7%まで加 速すると予想している。ECBの最新予測で14年インフレ率は1%、15 年は1.3%の見込み。16年平均は1.5%と予想されている。

キャンター・フィッツジェラルドの金利トレーディング責任者、ブ ライアン・エドモンズ氏はECBのインフレ見通しについて、「火に油 を少し注いだ格好だ」と指摘。「この日の国債相場は売り圧力を受け た。デフレ懸念からインフレ懸念に変わってきている」と述べた。

原題:Treasury Yields Rise to Highest in Week as Jobless Claims Fall(抜粋)

--取材協力:Daniel Kruger、Cordell Eddings. Editors: Kenneth Pringle, Greg Storey

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