長期金利が上昇、30年入札弱めや株高・円安で-一時1カ月ぶり高水準

債券市場では長期金利が上昇した。 一時は0.625%と約1カ月ぶり高水準に達した。きょう実施された30年 債入札が弱めの結果となったことに加えて、株式相場の大幅高や円安進 行を受けて売りが優勢だった。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の333回債利回 りは前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.615%で始まった後、いった ん0.61%を付けた。午後に入って、徐々に水準を切り上げ、一時 は0.625%と2月7日以来の高水準を付けた。その後は0.615%にやや戻 した。5年物の116回債利回りは横ばいの0.18%。

超長期債は安い。20年物の147回債利回りは1bp高い1.445%。30年 物の41回債利回りは2bp高い1.65%。

メリルリンチ日本証券の大崎秀一債券ストラテジストは、「ウクラ イナ情勢がやや落ち着く中、年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF)運用方針をめぐる報道などで株高・円安方向に振れたこと で安くなっている」と説明した。

厚生労働省の社会保障審議会の専門委員会は6日、GPIFなど公 的年金の運用方針に関する草案を議論した。これまでの国内債券中心の 運用を求めないとしている。東京株式相場は続伸し、TOPIXは前日 比1.3%高の1228.36で取引を終えた。外国為替市場で円は一時1ドル =102円76銭と約2週間ぶりの円安値を付けた。

財務省が実施した30年利付国債(42回債、表面利率1.7%)の入札 結果によると、最低落札価格は101円05銭と市場予想を15銭下回った。 小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価格の差)は24銭と、 昨年6月以来の大きさだった前回の28銭からやや縮小。投資家需要の強 弱を示す応札倍率は4.28倍と前回の3.43倍から上昇した。

先物は小反発

メリルリンチ日本証の大崎氏は、30年債入札について、「相場水準 が高かったので、無難からやや弱い結果となった」と指摘。「30年債に は増発懸念があるものの、日銀が買い入れており、投資家の需要はそれ なりにあるのではないか」とも話した。

きょう入札された30年物の42回債利回りは1.645%でスタートし、 一時は1.635%に低下。午後4時11分現在では1.66%と、入札時の平均 落札利回り1.635%を上回って取引されている。

一方、東京先物市場で中心限月の3月物は3営業日ぶりに反発。前 日比横ばいの145円12銭で始まり、いったん10銭高の145円22銭まで上昇 した。午後零時45分の入札結果発表後には下げに転じ、一時8銭安 の145円04銭まで下落。その後、再び上昇に転じ、結局は4銭高の145 円16銭で引けた。

海外市場では今晩に欧州中央銀行(ECB)が金融政策を決定する ほか、7日には2月の米雇用統計が発表される。ブルームバーグ・ニュ ースの調査によると、非農業部門の雇用者数は前月比14万6000人増が見 込まれている。1月は11万3000人増だった。

SMBC日興証券の山田聡シニアクオンツアナリストは、「米雇用 統計の発表を待つ雰囲気もある。米雇用情勢が弱めに出ても市場は寒波 の影響を意識し、米10年債利回りは2.7%中心のレンジを形成する」と 話した。

--取材協力:赤間信行 Editors: , 崎浜秀磨

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