女帝エカテリーナに心酔するメルケル首相-露とは複雑な関係

ドイツのメルケル首相の机の上に は、帝政ロシア時代に領土拡大のためクリミア半島を含む南方や西方に 進出し、「大帝」と称された女帝エカテリーナ2世の肖像画が飾られて いる。

ウクライナ危機で欧州の決意がロシアのプーチン大統領によって試 される中で、エカテリーナ2世に心酔するメルケル首相の心情は、ドイ ツとロシアとの複雑な関係を物語っている。両国の結びつきを背景にメ ルケル首相はプーチン大統領に一定の影響力を持ち、それ故今回の危機 でも対応を迫られている。

エカテリーナ2世について過去にドイツのテレビで「困難な状況の 下で多くの成果を達成した」と語ったメルケル首相は、この1週間だけ で少なくとも3回、プーチン大統領と電話会談を行った。東西の重要な パイプとして同首相の役割が、この電話外交に反映されている。

冷戦終結が政治的キャリアの出発点で、ロシア語も話すメルケル首 相は、ロシアにとってモノの貿易相手国ではドイツが欧州連合(EU) 最大という点でもロシアに影響力を行使することが可能だ。しかし、ウ クライナ危機が深刻化した場合、その結びつき故に被る損害はEU加盟 国で最も大きいものとなる。

欧州国際政治経済研究所(ECIPE)のディレクター、フレドリ ック・エリクソン氏はインタビューで、「ドイツとしてはEUの対ロシ ア強硬策や制裁は避けたいところだろう。ロシア向けに輸出するドイツ 企業やロシアで操業するドイツ企業が主に犠牲を被ることになる」と指 摘している。

原題:Merkel Eye for Russian Empress Shows Putin Ties Are Complex (1)(抜粋)

--取材協力:Arne Delfs、Leon Mangasarian、Stefan Nicola、Angela Cullen、Birgit Jennen、Sheenagh Matthews. Editors: Tony Czuczka, Alan Crawford

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