自殺も考えた米不動産開発業者、84歳で6億ドル投資

米ロサンゼルスの不動産開発業者、 ジェリー・スナイダー氏(84)が建設・計画中のプロジェクトは総額6 億ドル(約610億円)相当に上る。この中にはコリアンタウン地区のマ ンションビル2棟のほか、オフィスビル3棟が含まれる。

「私の主治医は『いつ引退するつもりですか』と聞いてくる。そこ で私が『10年前と比較してあなたはより良い医者になっていますか』と 尋ねると彼はイエスと答えた。私も10年前と比べてより良い開発業者に なっていると思う」。ロサンゼルス郡立美術館を見下ろすビルの30階に あるオフィスでのインタビューで、スナイダー氏はこう語る。

スナイダー氏は19歳の時、最初の会社を立ち上げた。厳しい景気の 浮き沈みを生き抜き、忍耐強くなった。1990年代初めのリセッション (景気後退)中には数百万ドルの個人保証をしている不動産の価値が落 ち込み「自殺も考えた」。事業立ち上げから60年余りを経た今、同氏は 最新のマンションプロジェクトの販売に乗り出すところで、その収益は 新たなオフィスビルの建設に利用するつもりだ。

「『もっとスペースが欲しい』という声が多くなっている。もっと スペースが欲しいという声を1カ所以上のビルで聞いたら状況が好転し ている証拠だ。建設する好機だ」と話す。

ロサンゼルスを拠点とするオフィス仲介会社CBREグループのト ッド・ドーニー副会長は「オフィス市場は回復の初期段階にある。景気 がそこそこの調子を維持し雇用が引き続きほどほどの伸びを示すことが できれば、この地域のオフィス市場の改善は続くだろう」と指摘する。

「前回の景気低迷はやり過ごしたが、90年代の不況の時は週末に妻 と並んで座り『この状況から抜け出せますように』と祈ったことを覚え ている」とスナイダー氏。

「あるゴルファーについてのこんなジョークがある。そのゴルファ ーはひどい1日の後、ロッカールームへ戻り、自分の喉をかき切った。 友人が入ってきて『明日もプレーしたい?』と聞いた。そのゴルファー は喉を押さえてこう言った。『何時にする?』と。私の場合もそんな風 だ。さまざまな事が起こり、その都度『では考えてみようか』と言って ここまできた」と振り返った。

原題:Suicide Musings Turn to $600 Million in Investments: Real Estate(抜粋)

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