円反落、リスク回避一服で101円台後半-ウクライナ警戒続く

東京外国為替市場では円が反落。ウ クライナ情勢に対する警戒感は根強いものの、日本株が反発するなどリ スク回避の流れが一服し、円高圧力が和らいだ。

ドル・円相場は1ドル=101円台半ばから一時101円95銭まで円売り が進行。午後3時10分現在は101円87銭前後となっている。ユーロ・円 相場も1ユーロ=139円台前半から一時140円35銭まで円が売られ、同時 刻現在は140円15銭前後となっている。

みずほ銀行国際為替部の唐鎌大輔マーケット・エコノミストは、 「ドル・円は戻してはいるものの、ウクライナのことがあるうちはキャ ップがかかった状態と思った方がいい」と指摘。今週予定されている ECB(欧州中央銀行)会合や米雇用統計も気になるが、ウクライナ情 勢が落ち着くまでは「すっきりしない値動きにならざるを得ない」と話 した。

ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.3721ドルまでユーロが軟化す る場面が見られたが、取引終盤に1.37ドル台後半まで値を戻した。

4日の東京株式相場は反発。この日も続落して始まったが、その後 TOPIX、日経平均株価ともにプラスに転じ、ウクライナ情勢の緊迫 化を受けた世界的な株安連鎖の動きにはひとまず歯止めが掛かった。終 値はTOPIXが前日比0.6%高の1204.11、日経平均株価は69円25銭 (0.5%)高の1万4721円48銭。

ウクライナ情勢

ブルームバーグ・データによると、円は主要16通貨全てに対して前 日終値比で下落。ウクライナ情勢の緊迫化で前週末比では16通貨中14通 貨に対して上昇しており、前日の海外市場では一時、対ドルで約1カ月 ぶり高値となる101円20銭を付けた。

あおぞら銀行市場商品部の諸我晃為替マーケットメイク課長は、こ の日の東京市場の動きについて、「株と為替とどちらが先かというのは あるが、米株がきのう落ちていたのに対して、日本株は前日に売られた 分もあり落ち着いているということで、ドル・円の買い戻しが入った」 と解説。「ウクライナの話が中心だが、とりあえず戦闘には至らずに様 子見になっているというところで、きのう売っていた向きの買い戻しは あったと思う」と話した。

ロシアがウクライナのクリミア半島を軍事的に掌握することを阻止 するため米国や欧州が経済・外交的圧力を強める中、ケリー米国務長官 は4日、ウクライナの首都キエフで交渉に入る。

ウクライナのトゥルチノフ大統領代行は3日のテレビ放送を通じ、 ロシアがウクライナの軍艦に対し、投降しなければ攻撃すると通告した と発言。一方、ロシアはセバストポリの港の近くに停泊していたウクラ イナの艦艇に対し期限を切って投降するよう迫ったとの報道を否定し た。

三菱東京UFJ銀行米州金融市場部マーケティンググループのマネ ジングディレクター、村尾典昭氏(ニューヨーク在勤)は、日本の貿易 赤字の拡大が純粋に実需の円売り圧力になるという需給構造を考えれ ば、「一気に円高が進むという感じでもない」と指摘。また、雇用統計 など今週発表される米経済指標も「相応に重要になってくる」とした上 で、天候要因でみんな悪い数字を予想しているだけに、指標が上振れる 可能性があるが、市場が反応するかどうかは「その時のウクライナのテ ンション次第」と語った。

--取材協力:大塚美佳. Editors: 青木 勝, 山中英典

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