債券先物は反落、株高・円安や中期ゾーン売りで-10年債入札予想通り

債券市場で先物相場は反落。株式相 場の反発や円安進行に加え、現物債の中期ゾーンに売りが出ていたとの 指摘があった。きょう実施の10年国債入札は最低落札価格が市場予想通 りで、相場を押し上げる要因にはならなかった。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比1銭高の145円25銭で開 始し、直後に145円26銭まで上昇した。その後は水準を切り下げた。午 後に入ると145円17銭まで下げ、結局は2銭安の145円22銭で引けた。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「国内市場が欧 米市場のように株安や円高が進まず、債券は高値警戒感から売りが優勢 になった。6日の30年債入札や7日の米雇用統計を控えていることも上 値を圧迫した」と話した。一方、きょうの10年債入札は「予想通りの結 果」だと指摘した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の332回債利回 りは前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.58%で始まり、同水準で推 移した。午後2時すぎにいったん横ばいの0.575%を付けたが、再 び0.58%。5年物の116回債利回りは0.5bp高い0.18%。20年物の147回 債利回りは横ばいの1.42%。30年物の41回債利回りは0.5bp低 い1.615%。

10年入札、波乱のない結果

財務省がこの日実施した表面利率(クーポン)0.6%の10年利付国 債(333回債)の入札結果によると、最低落札価格は100円00銭と市場予 想と一致。小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価格の差) は2銭と前回の3銭から縮小。投資家需要の強弱を示す応札倍率は3.52 倍と前回の3.21倍から上昇した。

きょう入札された10年物の333回債利回りは午後4時4分ま で0.60%(100円)の一本値と、入札時の平均落札利回り0.597%をやや 上回って取引されている。

みずほ証券の早乙女輝美シニア債券ストラテジストは、10年債入札 について「波乱のない結果だった。0.6%の水準では強い需要というわ けではないが、そこそこの需要があるとの見方と一致した」と説明し た。もっとも、「相場は上値の重さが目立つ。中期債などに戻り売りが 出ているし、高値警戒感がある」とも話した。

この日の東京株式相場は5営業日ぶりに反発。TOPIXは前日 比0.6%高の1204.11で取引を終えた。続落して始まったが、上昇に転じ た。外国為替市場で円は1ドル=101円台後半に下落した。

一方、3日の米国債相場は上昇。米10年債利回りは前週末比5bp低 下の2.60%程度。一時は2.5897%と2月4日以来の低水準を付けた。ロ シアがウクライナのクリミア地方を事実上掌握したため、安全な資産に 対する需要が膨らんだ。

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