3月3日の米国マーケットサマリー:ウクライナ危機で円上昇

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3733   1.3802
ドル/円            101.39   101.80
ユーロ/円          139.24   140.49


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       16,168.03     -153.68    -.9%
S&P500種           1,845.73     -13.72     -.7%
ナスダック総合指数    4,277.30     -30.82     -.7%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .30%        -.02
米国債10年物     2.60%       -.05
米国債30年物     3.55%       -.03


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,350.30    +28.70   +2.17%
原油先物         (ドル/バレル)  104.61     +2.02    +1.97%

◎NY外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円がドルに対しほぼ1カ月ぶりの高 値を付けた。ロシアがウクライナのクリミアを掌握したことでウクライ ナ政府との衝突が激化するとの不安が強まり、安全資産の需要が高まっ た。

円は主要16通貨全てに対して値上がり。米国はロシアに対する制裁 を検討、また欧州連合(EU)外相も緊急会議を開催した。そうした 中、ケリー米国務長官はウクライナの首都キエフを訪問する。スイス・ フランは対ユーロで1年ぶり高値。ロシアではルーブルが過去最安値と なり、中銀は利上げを実施した。ノルウェー・クローネおよびスウェー デン・クローナは下落。両国とも製造業購買担当者指数(PMI)がエ コノミスト予想を下回った。

デーリーFXの為替アナリスト、クリストファー・ベッキオ氏は顧 客向けリポートで、「週末の間に緊張が高まり、緊迫した状況で週明け を迎えた。これはロシアのプーチン大統領による攻撃的なレトリックや 行動が原因だ」とし、「円とスイス・フランは安全資産として大きく買 われている。一方でドルは日中を通じて活発な取引はほとんど見られな い」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時26分現在、円は対ドルで前週末比0.4% 高の1ドル=101円42銭。一時101円20銭と、2月5日以来の高値を付け た。対ユーロでは0.8%上げて1ユーロ=139円32銭。上昇率は1月31日 以来で最大。ユーロは対ドルで0.5%下げて1ユーロ=1.3738ドル。

◎米国株式市場

3日の米国株は1カ月ぶりの大幅下落。世界的な株安に追随した。 ウクライナでのロシア軍の動向次第で情勢が一段と悪化する恐れがある との不安が広がった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は前営業日比0.9%安の1843.60。ダウ工業株30種平均は153.68ドル (0.9%)下げて16168.03ドル。

D.A.デービッドソンのチーフ投資ストラテジスト、フレデリッ ク・ディクソン氏は、「ウクライナのように地政学的危機が深刻化した 材料に対して、株式市場は大抵、世界的に売りが優勢になる。どれほど 深刻化するかは外交手腕次第だ」と述べた上で、「今回は5年間にわた る強気相場を終わらせるような一大事ではなく、穏やかな調整を促す出 来事だとみている」と続けた

◎米国債市場

国債相場は世界的に上昇した。ロシアがウクライナのクリミア地方 を事実上掌握したため、安全な資産に対する需要が膨らんだ。

米個人消費支出が増加し、製造業景況指数が上昇したため、米10年 債利回りは一時下げを縮小した。それ以前には1カ月ぶりの水準まで低 下した。日本の10年債利回りは昨年5月以来の低水準となり、ドイツと 英国の国債も上昇した。米国はロシアに制裁の可能性を警告。ケリー米 国務長官はキエフを訪問し、欧州連合(EU)外相が緊急会議を開い た。

ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメントの債券トレーデ ィング責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤)は、ロシア のウクライナとの争いという地政学リスクが質への逃避を生み出してい ると指摘。「米国債は通常、地政学的な懸念や経済的な懸念の恩恵を受 ける。1月に新興市場が混乱した時がそうであり、今もそうだ」と語っ た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後0時50分現在、米10年債利回りは前営業日比4ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の2.60%。一時は2.59%と、4日以来の 低水準となった。同年債(表面利率2.75%、2024年2月償還)価格 は3/8高の101 1/4。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発し、約4カ月ぶりの高値となった。 ロシアとウクライナ間の緊張が高まる中、逃避目的の買いが入った。

バードモント・キャピタル(パナマ)の運用担当者、スコット・ガ ードナー氏は電話インタビューで、「安全逃避資産としての金に対する 信頼感が戻ってきたようだ」と指摘。「地政学的懸念に加え、米国や世 界の他地域の減速に関する不安が資金を金に向かわせている」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前週末比2.2%高の1オンス=1350.30ドルで終了。一時は1355ド ルと、中心限月としては昨年10月30日以来の高値をつけた。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。5カ月ぶりの高値を付けた。ウ クライナとロシアの緊張が高まっていることが背景にある。ロシアは世 界最大のエネルギー輸出国。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の アナリスト兼ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は「ロシアのクリミ ア侵攻は地政学プレミアムを押し上げている。強気派が幅を利かせてお り、上昇が続いている」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前営業 日比2.33ドル(2.3%)高の1バレル=104.92ドルで終了。終値として は昨年9月19日以来の高値となった。

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