ウクライナ危機が試すオバマ米大統領の手腕-日中韓に影響も

ウクライナ危機でオバマ米大統領の ロシアとの協力を進める外交戦略が危うくなっている。シリア内戦を終 わらせ、イランの核開発を阻止し、米国および同盟国のアフガニスタン からの軍隊撤退を容易にするため大統領はロシアの協力取り付けを狙っ ていた。

ウクライナ危機での対応がオバマ大統領の外交手腕に対する懸念を 高めることになれば、イスラエルとパレスチナとの和平交渉や北朝鮮の 核開発計画、アジアにおける中国の強硬姿勢などさらに幅広い問題に影 響が及ぶ可能性もある。一部の批評家は大統領の外交交渉における粘り 強さに疑念を呈している。

ロシアがウクライナへの軍事力行使をちらつかせていることで、欧 州の指導者は一斉にロシアを非難し、クリミア半島からの軍の撤退を求 めている。冷戦時代に後戻りしたようなウクライナでの緊張で、オバマ 大統領は危機の真っただ中に身を置くことになった。

米国務次官を務めたニコラス・バーンズ氏はワシントンに本部を置 く外交政策調査機関アトランティック・カウンシルが2日開いた電話会 見で、「オバマ大統領は自らの任期において最も難しい国際危機に直面 している」と指摘した。

ロシアとの対立深刻化に加え、オバマ大統領は領有権の主張を強め る中国や、シリアとイラク、それに北アフリカにおけるイスラム原理主 義活動の揺り戻し、イランとの核交渉、エジプトやベネズエラ、タイな どでの政情不安に対処することになる。中国の姿勢はアジアでの対立を 深め、日本や韓国でのナショナリズムを刺激している。

--取材協力:Nicole Gaouette、Leon Mangasarian、Paul Abelsky. Editor: John Walcott

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