債券は続伸、ウクライナ緊迫で円高・株安-長期金利10カ月ぶり低水準

債券相場は続伸。ウクライナ情勢の 緊迫化による円高・国内株安を背景に買いが優勢となった。長期金利は 一時約10カ月ぶり低水準を付け、先物は11カ月ぶり高値に達した。

東京先物市場で中心限月の3月物は、前週末比8銭高の145円25銭 で取引を開始。午前の取引終了前には145円31銭と、中心限月の日中取 引で4月5日以来の高値を記録した。午後は国内株価の下げ幅縮小を受 けて145円25銭付近でのもみ合いに転じ、結局は7銭高の145円24銭で引 けた。

ベアリング投信投資顧問運用本部の溜学部長は、「ウクライナ情勢 の緊迫化を受けて、株式などリスク性資産から債券へ資金が流入してい る」と話した。主要7カ国(G7)財務相がウクライナの経済支援につ いて共同声明を発表したことについては、「過去に米国の抑止力がシリ アに働かなったこともあり、ウクライナ情勢も混迷するのではないかと 不透明感が強い」と言う。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の332回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)低い0.575%で開始。午前10時50分すぎ には0.57%と昨年5月7日以来の低水準を付けたが、午後に入ると再 び0.575%で取引された。3時すぎに一時0.58%を付ける場面もあっ た。5年物の116回債利回りは横ばいの0.175%。

超長期債も堅調。20年物の147回債利回りは1bp低い1.425%で推 移。午後1時すぎに一時1.43%に上昇したが、3時前には1.42%と2月 6日以来の低水準を付けた。30年物の41回債利回りは午後1時前後ま で1.5bp低い1.625%で取引された後、いったんは1.63%。午後3時前に は1.62%と2月26日以来の水準に低下した。

3日の東京株式市場でTOPIXは前週末比1.2%安の1196.76で引 けた。ウクライナ情勢の緊迫化を背景に一時は2.7%下落。日経平均株 価は400円近く下げる場面があった。外国為替市場では投資家のリスク 回避志向を受け、円は1ドル=101円台前半まで上昇した。

日銀買いオペ

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ(総額2900億円)の結 果によると、残存期間「1年以下」の応札倍率は3.97倍と前回の4.48倍 より低下した。一方、「10年超」は4.07倍と前回の3.56倍からやや上昇 した。もっとも、オペ結果による債券相場への影響は限定的だった。

財務省はあす4日午前、10年利付国債の入札(3月発行)を実施す る。3月債は償還日が2024年3月と、前回の332回債に比べて3カ月延 びることから新しい回号となり、表面利率(クーポン)は横ばい の0.6%となる見込み。発行額は2兆4000億円程度。

10年債入札について、岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト は「無難に通過か。償還が延びて新発債利回りは0.6%付近。大量償還 もあって年度末に向けた残高積み増しの需要は強そうだ」と予想してい る。

--取材協力:赤間信行 Editors: 山中英典, 青木 勝

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