米国債(28日):下げ幅縮小、ウクライナ懸念で逃避買い

28日の米国債は下げ幅を縮小。ウク ライナで緊張が続く中で投資家は米国債に逃避した。月末の買いも影響 した。

10年債は約3週ぶり低水準で推移。ウクライナのトゥルチノフ大統 領代行はロシアがクリミアに侵攻したと非難した。オバマ米大統領はロ シア軍の動きを「深く憂慮」していると述べた。朝方発表されたミシガ ン大学消費者マインド指数やシカゴ地区の製造業景況指数が前月比で上 昇したことに反応し、利回りは上昇する場面もあった。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏はウクライナ情勢を背景に「市場は若干パニックになった」と述べ、 「月末の買いも大きく影響している。その両方が若干、材料になった」 と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.65%。一時は2.70%に上昇した。前日は2.63% と、7日以来の低水準だった。

トレーダーのインフレ見通しの指標となる10年債と同年限のインフ レ連動債(TIPS)の利回り格差(ブレークイーブンレート)は0.01 ポイント拡大して2.18%と、13日以来の最大となった。過去1年間の平 均値は2.22ポイントとなっている。

ウクライナ情勢

トゥルチノフ大統領代行は「ロシアがわが国に対する露骨な侵略を 開始した」と発言した。政権の座を追われロシアに逃れたヤヌコビッチ 前大統領はこの日の記者会見で、自身が依然として正当なウクライナの 指導者だと主張した。

フランクリン・テンプルトン・インベストメンツの債券運用委員会 の共同委員長、マイケル・マテラッソ氏は、ウクライナの不安定な情勢 が「米国債の利回りをある程度押し下げた」と述べた。

2月のシカゴ地区製造業景況指数(季節調整済み)は59.8と、前月 の59.6から上昇した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト予想の中央値は56.4だった。同指数は50が製造業活動の拡大と縮小の 境目を示す。

消費者マインド指数、GDP改定値

2月の米トムソン・ロイター/ミシガン大学消費者マインド指数 (確定値)は81.6と、前月の81.2から上昇した。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト予想の中央値は81.2だった。速報値 も81.2。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「最近の経済統計は厳し い内容が続いたので、速報値を上回る内容や予想を大きく上回る結果は 景気にとって前向きだ」と述べ、「この影響で米国債は若干軟調だ」と 続けた。

商務省が発表した昨年10-12月(第4四半期)の実質国内総生産 (GDP、季節調整済み、年率)改定値は前期比2.4%増と、速報値 (3.2%増)から下方修正された。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト予想の中央値は2.5%増だった。

個人消費支出(PCE)価格指数は、食品とエネルギーを除いたコ アベースで年率1.3%上昇。速報は1.1%上昇だった。

原題:Treasuries Pare Losses as Ukraine Unrest Fuels Refuge Demand(抜粋)

--取材協力:Lucy Meakin. Editors: Kenneth Pringle, Dave Liedtka

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