鉱工業生産は予想上回る、内需好調で1月-リーマン以来の高水準

1月の鉱工業生産指数は自動車や半 導体製造装置をけん引役に予想を上回る上昇となり、消費増税前の駆け 込みという内需が好調だったとの見方が出ている。

生産指数は前月比で4.0%上昇と2カ月連続でプラスになった。寄 与したのは普通乗用車を含む輸送機械工業や業務用機械工業。ブルーム バーグ・ニュースがまとめた予想中央値は2.8%上昇だった。指数を発 表した経済産業省は「持ち直しの動きで推移している」との判断を据え 置いた。出荷指数は5.1%上昇、在庫と在庫率指数は低下した。

指数自体は104.1になった。東日本大震災が発生した前の月に当た る2011年2月(102.7)を震災後初めて上回り、リーマンショック翌月 の08年10月(107.4)以来の高水準になった。製造工業生産予測では2 月が1.3%上昇、3月は3.2%低下。

農林中金総合研究所の南武志主席研究員は1月の生産について、増 税前の駆け込み需要に対応した動きが本格化したものとみられる、とリ ポートで評価した。同時に景気回復の本格化やデフレ完全脱却・成長促 進の可能性を指摘した。その上で3月の生産予測指数を踏まえ「先行き の不安を感じさせる内容でもある」と指摘した。

1月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年 比1.3%上昇と8カ月連続でプラス。先行指標とされる東京都区部2月 は0.9%上昇とプラスは10カ月連続になった。1月の有効求人倍率(季 節調整値)は前月比0.01ポイント改善して1.04倍と、07年8月(1.05 倍)の水準に上昇した。完全失業率は横ばいの3.7%。

「悪い物価上昇」

コアCPIの伸び率は前月と同じだった。上昇に寄与したのはガソ リン、生鮮食品を除く食品や家庭用・教育娯楽用の耐久財。一方で宿泊 料が押し下げ方向に働いた。

ブルームバーグ・ニュースがまとめた予想中央値は全国が1.3%上 昇、都区部は0.8%上昇。前月は全国が1.3%上昇、都区部は0.7%上昇 だった。

みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは1月のコア CPIについて、賃金増が伴わずに供給ショック主導で物価が上がって いるとして「いわゆる『悪い物価上昇』である」と分析した。消費増税 前の駆け込み需要が耐久財の価格上昇を支えている、とも説明した。

その上で「需要先食いの反動が価格面に今後生じる、円安による物 価押し上げ効果は徐々に減っていく」と今後について上野氏は予想し た。食料とエネルギーを除く総合(コアコアCPI)は0.7%上昇と4 カ月連続でプラスになった。

--取材協力:. Editors: 上野英治郎, 山中英典

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