債券先物は反発、円高・株安や海外勢の短期債買いで-超長期債も戻す

債券先物相場は反発。外国為替市場 での円高基調や株式相場の続落に加え、海外投資家からの短期債などへ の買いが支えになったとの見方が出ていた。軟調に推移していた超長期 債にも買いが入って午後の取引終盤には戻している。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比7銭高の145円22銭で開 始し、いったんは145円24銭まで上昇した。その後は水準を切り下げ、 午前10時すぎには145円07銭まで下落。午後に入ると横ばい圏でもみ合 いとなり、結局は2銭高の145円17銭で引けた。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、 「20年より短い年限は小じっかり。海外投資家から短期債に買いが入っ ていることが波及している感じ。円高気味で推移しており、円資産が選 好されている」と話した。一方、「長い年限は日銀買いオペ減額の後遺 症を引きずって軟調。40年債入札の翌日で、40年債や30年債の在庫処分 に時間がかかっている」と説明した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の332回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)低下の0.58%で開始し、3営業日連続 で今年度下期の最低に並んだ。その後は水準を切り上げ、一時は0.59% まで上昇。午後に入ると0.585%で推移後、再び0.58%に下げた。5年 物の116回債利回りは0.5bp低い0.175%。

20年物の147回債利回りは0.5bp高い1.455%まで上昇したが、その 後は水準を切り下げ、1.435%に下げた。30年物の41回債利回りは1bp 高い1.655%と1月29日以来の高水準を付けたが、その後は横ばい の1.645%。40年物の6回債利回りも2bp高い1.705%と1月23日以来の 高水準を付けたが、その後は1.68%まで下げた。

SMBC日興証券の山田聡シニアクオンツアナリストは、「30年債 や40年債は軟調推移。日本銀行の買い入れオペで10年超のゾーンが減額 された余波がある。来週には30年債入札があり、4月からの増発を踏ま えて調整圧力が掛かる」と話していた。

日銀買いオペ

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ(総額6400億円)の結 果によると、残存期間「1年超3年以下」、「3年超5年以下」、「変 動利付債」の3本とも応札倍率が前回より上昇した。もっとも、落札利 回りは実勢付近とみられ、債券相場への影響は限定的となっている。

この日の東京株式相場は続落。TOPIXは前日比0.5%安 の1211.66で引けた。東京外為市場で円は1ドル=101円台半ばまで上昇 した。一方、27日の米国債相場は続伸。米10年債利回りは前日比3bp低 下の2.64%程度に下げた。一時は2.63%と7日以来の低水準を付けた。

午前に発表された1月の鉱工業生産指数は前月比4.0%上昇と2カ 月連続でプラスとなった。市場予想の同2.8%上昇も上回った。経済産 業省は「持ち直しの動きで推移している」との判断を据え置いた。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、鉱工業生産について、 「1月は予想を上回り改善し、1-3月生産予測も前期比プラス4.4% と大幅増産だ。ただ、消費増税前の駆け込み需要が押し上げており、実 勢はつかみづらい」とし、相場への影響は限定的だった。

--取材協力:赤間信行 . Editors: 山中英典, 崎浜秀磨

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