新興市場ファンドからの資金流出、すでに113億ドル

投資家は新興国資産を組み入れた上 場投資信託(ETF)から資金を引き揚げる動きを強め、代わりに欧州 に資金を移している。先進国の景気が堅調な一方、新興国の成長はもた ついているとの懸念が強まっている。

ブルームバーグの集計データによると、新興国の株式・債券に投資 する米国のETFからの資金流出は今年に入って113億ドル(約1 兆1500億円)に達し、すでに2013年通年の88億ドルを上回っている。一 方、欧州資産に投資するファンドの資産は年初2カ月間で50億ドル増え た。昨年1年間では180億ドルの流入だった。

今年の新興市場株のリターンは欧州株を11年以来最も下回ってい る。中国経済が減速し、トルコや南アフリカ共和国などの通貨も下落。 ウクライナでは暴力を伴う抗議行動が地政学的な緊張を高めた。一方、 欧州では1月の景況感が9カ月連続の上昇となり、11年のソブリン債務 危機による傷が癒えつつあることを示唆した。

バール&ゲイナーのマネーマネジャー、スコット・ローズ氏は27日 の電話取材に対し「新興市場から先進国市場への資金移動が見られる」 とした上で、「投資家は欧州は安全な場所だと考えている。少なくとも 半年間は新興市場のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は厳しいもの になるだろう」と語った。

MSCI新興市場指数は今年3.9%下落しているのに対し、ストッ クス欧州600指数は2.7%上昇。この差は年初としては11年以来最大の開 きとなっている。

原題:Emerging-Market Outflows Surpass $11 Billion as Growth Slows (2)(抜粋)

--取材協力:Shin Pei. Editors: Rita Nazareth, Tal Barak Harif

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