日本株続落、中国やウクライナ警戒-不動産、金融中心下げる

東京株式相場は続落。中国の景気や 金融市場に対する懸念がくすぶるほか、ウクライナ情勢の不透明感も再 燃し、リスク資産投資に消極的なムードが広がった。国内政策の停滞感 を指摘する声も聞かれ、業種別では不動産株が下落率トップ。保険や銀 行など金融株、鉱業など資源関連株も安い。

TOPIXの終値は前日比8.00ポイント(0.7%)安の1217.35、日 経平均株価は47円86銭(0.3%)安の1万4923円11銭。

豪コロニアル・ファースト・ステート・グローバル・アセット・マ ネジメントの投資市場調査責任者、スティーブン・ハルマリック氏は 「マーケットは再びこう着状態になっており、新たな進展を待ってい る。中国のスローダウン、他の新興国市場が抱えるリスク、米経済がど の程度強く回復に向かうかどうかを誰もが見極めたい」と話した。

シャドーバンキング、不動産市場問題などを抱える中国経済、人民 元の動向に対する警戒がきょうの日本株の重しとなった。25日に約5カ 月ぶりの下落率を記録した上海総合指数は前日に続き、きょうも上昇し たが、投資家心理の好転には至らず。いちよしアセットマネジメントの 秋野充成執行役員は、「中国経済の様子がおかしいことは気掛かり」 で、シャドーバンキング問題はすぐに顕在化しないにしても、「理財商 品などのデフォルト(債務不履行)懸念はくすぶる」と言う。

このほか、ウクライナ情勢が混乱する中、ロシアのプーチン大統領 が同国の中央、西部軍管区の戦闘即応能力の点検と防空システム、空挺 部隊、軍用機の試験を命じたとインタファクス通信が報道。26日のロシ ア株式と債券、通貨は下げた。ウクライナ南部のクリミアでは、ロシア との併合を問う住民投票を求めるデモ隊が少数派のタタール人と対峙、 緊張感が高まっている。

一時プラス場面、3日連続2兆円割れ

きょうの日経平均は、朝方に126円安まで下げた後は徐々に戻し、 午前終盤、午後の取引前半にかけて一時プラス圏で推移した。 TOPIXも一時上昇する場面があった。ただ、午後1時45分すぎから 再度崩れ、結局両指数とも続落して終えた。

SBI証投資調査部の藤本誠之シニアマーケットアナリストは、 「4月からの消費税増税の影響が軽微にとどまるかどうか、判断がつき づらいため、買い上がれない」と指摘。一方で、いちよしアセットの秋 野氏は、「欧米株に対する出遅れ感があるほか、企業業績のファンダメ ンタルズは変わらずに良好、バリュエーション面でも割安」と話すな ど、市場参加者も日経平均で節目の1万5000円付近から明確な方向性を 見出しにくいようだ。

東証1部33業種は不動産、その他金融、保険、その他製品、銀行、 石油・石炭製品、小売、鉱業、金属製品、建設など30業種が下落。相対 的に投資リスクの変動に敏感な不動産、金融セクターの弱さが目立っ た。売買代金上位ではソフトバンク、三菱UFJフィナンシャル・グル ープ、野村ホールディングス、楽天、JT、任天堂、三菱地所、三井不 動産、住友不動産、オリックス、ユニ・チャームなどが下落。海外で転 換社債型新株予約権付社債(CB)を発行するアドバンテストも、潜在 株式の増加が嫌気され安い。

電機と精密機器、医薬品の3業種は上昇。ドル・円相場は1ドル =102円台前半で落ち着いて推移し、輸出関連株の支援材料となった。 個別では、期末配当を1株8円としたパナソニックが5日続伸し、 NEC、富士通、ファナック、アステラス製薬、新生銀行、富士重工 業、ヤマトホールディングスが高い。東証1部の売買高は22億4916万 株、売買代金は1兆9778億円。代金の3日連続2兆円割れは、昨年12 月10日以来。下落銘柄数は1224、上昇は440。

--取材協力:Adam Haigh. Editor: 院去信太郎

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