2月26日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル上昇、米新築住宅販売の増加で緩和縮小継続との観測

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロで今月最大の上げと なった。1月の米新築住宅販売件数が予想外に増加したため、米連邦準 備制度理事会(FRB)のイエレン議長が27日の上院銀行委員会の証言 で、資産購入の縮小を継続する方針をあらためて示すとの思惑が強まっ た。

ドルは主要16通貨の大半に対して上昇。厳しい寒さが今年の経済成 長を圧迫する中、今回の新築住宅販売が発表された。中国人民元は中国 人民銀行(中央銀行)が中心レートを引き下げたため、昨年7月以来の 安値を付けたが、その後は下げ渋った。

BNPパリバの為替ストラテジスト、マイケル・スネイド氏(ロン ドン在勤)は「ドルは下向きよりも上向きのサプライズに対して反応し やすくなるだろう。米経済はなお基本的には成長している。経済指標の 示す鈍化は一時的なものにすぎない」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで前日比0.4%高 の1ユーロ=1.3687ドル。対円では0.1%高の1ドル=102円38銭。円は 対ユーロで0.3%高の1ユーロ=140円11銭。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は0.3%上昇の1022.40。ウクライナの緊張が高まる中でプーチ ン大統領が軍事演習を命じたため、安全な資産を求める動きが強まり、 米10年債利回りは2週間ぶりの水準に低下した。

ウクライナの暫定政権樹立に向け、デモ隊がキエフでの行進を模索 する中、同国ロシア語圏のクリミア地方では緊張が高まり、ドルが上昇 した。

イエレン議長証言

イエレンFRB議長は11日、量的緩和の縮小に耐えられるほど経済 は力強いとの認識を示した上で、経済の「見通しが著しく変化した場 合」のみ、政策当局は債券購入の縮小ペースを減速させると説明した。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「量的緩和の縮小をあらためて示唆するよ うなデータや金融当局者の発言はいずれもドル買い材料だ。弱い経済指 標が金融政策の行方にどのように影響するかにかなり注目が集まってい る」と語った。

米金融当局は1月と2月に債券購入プログラムを100億ドルずつ縮 小し、現在の購入額は月650億ドルとなっている。

新築住宅販売

米商務省が発表した1月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率換算)は前月比9.6%増の46万8000戸。これは2008年7月以来の高 水準。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の最高値 をも上回った。地域別では4地域のうち3地域で増加した。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のグローバ ルマーケッツストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏(ニューヨ ーク在勤)は「新築住宅販売は予想と180度違う内容で、市場はかなり 驚かされた。FRB議長は一時的な要因が第1四半期の成長を抑制した が、2014年の見通しは明るいとの当局の見解を引き続き示すだろう」と 述べた。

原題:Dollar Rallies as Home Sales Gain Backs Fed Taper; Rand Slumps(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず、S&P500終値ベースの高値超え維持できず

米株式相場はほぼ変わらず。S&P500種株価指数は前日までの2 日間と同様、一時終値ベースでの過去最高値を上回ったが、その水準を 維持できなかった。

チェサピーク・エナジーが安い。決算で利益が市場予想に届かなか った。太陽光発電パネルメーカーのファースト・ソーラーは大幅安。減 益決算が嫌気された。自社株買いを発表したホームセンターのロウズと カジュアル衣料品アバクロンビー&フィッチ(アバクロ)は上昇した。 ディスカウント小売りのターゲットも高い。利益がアナリスト予想を上 回った。S&Pの住宅建設株も上昇。レナーやパルトグループが買い進 まれた。

S&P500種株価指数は前日比ほぼ横ばいの1845.16。ダウ工業株30 種平均は18.75ドル(0.1%)上昇の16198.41ドル。

ウェドブッシュ・セキュリティーズの株式トレーディング担当マネ ジングディレクターのマイケル・ジェームズ氏は「短期的に見て市場は 少々疲れ気味だ」と指摘。「最高値をなかなか更新できないという問題 はある。だがそれは一時的なものだろう。この水準から大きく下振れる とはみていない。ファンダメンタルズ面ではなく、心理的な面が影響し ているためだ」と述べた。

日中は上昇

S&P500種は一時0.4%高まで上昇。新築住宅販売が予想外に増加 したことや小売株の値上がりが背景にある。一時、1月15日に付けた終 値ベースでの最高値1848.38を上回った。今週に入ってから、日中にこ の水準を上回るものの、取引終了まで維持できないというパターンが続 いている。日中ベースでの最高値は2月24日に付けた1858.71。

S&P500種は今月3日の安値から5.9%上昇。住宅市場や雇用関連 の統計が軟調だったものの、市場ではこの冬の厳しい寒さで説明がつく との見方が広がった。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長 は今月、米経済は十分に力強く、刺激策の縮小に耐えられるとの認識を 示した。また経済の「見通しが著しく変化した場合」のみ、政策当局は 債券購入の縮小ペースを減速させると説明した。イエレン議長は27日に 上院で金融政策について証言する。

金融当局による3回の刺激策が寄与し、S&P500種は09年に付け た12年ぶり安値から173%上昇している。

相場押し上げる材料

ボストン・アドバイザーズのファンドマネジャー、ジェームズ・ガ ウル氏は「反発局面を経て、過去最高値水準に戻ってきた」とし、「1 カ月前と状況は何も変わっていない。株価を押し上げるための材料は何 だろう。決算期はほぼ終わった。相場を押し上げるニュースが必要だ」 と続けた。

ブルームバーグのデータによれば、S&P500種構成銘柄のうち、 今回の決算発表シーズンでこれまでに471社が決算を発表。このうち、 約70%で利益がアナリスト予想を上回った。

米商務省が発表した1月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率換算)は前月比9.6%増の46万8000戸だった。これは2008年7月以 来の高水準。

S&P500種では業種別10指数のうち6指数が下落。エネルギー株 や公益株が特に下げた。

ファースト・ソーラーは9.1%安の52.74ドル。同社の第4四半期純 利益は6530万ドルと、前年同期の1億5420万ドルから減少した。チェサ ピーク・エナジーは4.9%安の25.61ドル。

ロウズは5.4%高の50.72ドル。同社は50億ドル相当の自社株買い計 画を発表した。

アバクロは11%高の40.04ドル。同社の第4四半期決算は利益がア ナリスト予想を上回った。また今四半期に1億5000万ドル相当の自社株 買いを実施すると発表した。

S&Pスーパーコンポジット住宅建設指数では、構成する11銘柄全 てが上昇した。レナーは3.6%高の43.78ドル。パルトグループは2.8% 上昇し21.25ドル。

原題:S&P 500 Little Changed After Gauge Fails to Hold Above Record(抜粋)

◎米国債:上昇、5年債入札で好調な需要-景気減速を懸念

26日の米国債は続伸。午後に実施された5年債の入札(350億ド ル)では過去の平均を上回る需要があった。悪天候が影響していると考 えられている経済統計は根本的な景気の弱さも反映しているとの懸念が 広がった。

入札結果によると、投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.98倍 と、2012年9月以来の最高だった。27日発表される1月の耐久財受注は 前月比での減少が予想されている。1月の小売売上高と2月の消費者信 頼感指数はいずれも前月から落ち込んだ。27日はイエレン連邦準備制度 理事会(FRB)議長の議会証言がある。

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、レ イ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は、「入札は素晴らしい結果だっ た」と述べ、「低い利回りが続くだろう。相場は統計次第だ。次々に予 想を下回る統計が発表されている。景気動向を見極める必要があるだろ う」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、既発5年債利回りは前日比4ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の1.48%。同年債(表面利率1.5%、2019年1 月償還)価格は5/32上昇の100 1/8。

10年債利回りは4bp下げて2.67%。30年債利回りは3bp下げ て3.62%と、今月7日以来の最低だった。

入札結果

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める割合 は50.7%。過去10回の平均値は44.6%。プライマリーディーラー(政府 証券公認ディーラー)以外の直接入札者の比率は9.2%。過去10回の平 均は11.9%となっている。

最高落札利回りは1.53%で、昨年11月以来の最低だった。入札直前 の市場予想は1.539%だった。

この日の2年物変動利付債(FRN)入札(発行額130億ドル、銘 柄統合)の最終応募者利回りは0.064%だった。投資家の需要を測る指 標の応札倍率は5.29倍と、前回1月の5.67倍を下回った。

米財務省は27日、7年債の入札(290億ドル)を実施する。

新築住宅販売、耐久財受注

米商務省が発表した1月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率換算)は前月比9.6%増の46万8000戸。これは08年7月以来の高水 準。

1月の米耐久財受注は前月比で1.7%減が予想されている。米民間 調査機関のコンファレンス・ボードが前日発表した2月の消費者信頼感 指数は78.1と、前月の79.4から低下した。また、小売売上高は1月に前 月比で0.4%減少した。

10年債利回りは過去2週間、2.66-2.78%の12bpのレンジ内で推 移している。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの金利ストラテジ スト、シャイアム・ラジャン氏(ニューヨーク在勤)は、「天候やそれ が経済統計に及ぼす影響が不透明なために、利回りは狭いレンジ内で推 移している」と述べた。

原題:Treasuries Gain as U.S. Sells Five-Year Notes to Strong Demand(抜粋)

◎NY金:反落、ほぼ4週ぶり大幅安-米新築住宅販売の増加で

ニューヨーク金先物相場は反落。ほぼ4週間ぶりの大幅安となっ た。米新築住宅販売が約5年ぶりの高水準になったことを背景に景気へ の楽観が強まり、代替投資としての金買いが減退した。米商務省が発表 した1月の米新築一戸建て住宅販売は前月比9.6%増の46万8000戸と、 エコノミストの予想を上回った。ドルは主要10通貨のバスケットに対し て3週間ぶりの大幅高となった。

RJオブライエン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のシニア商品 ブローカー、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「きょう の指標は金市場に打撃を与えた」と指摘。「大きく上昇していた後の反 動売りも出ている」とも述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比1.1%安の1オンス=1328ドルで終了。中心限月としては 1月30日以来の大幅下落となった。一時は1345.60ドルと、昨年10月30 日以来の高値をつけた。

原題:Gold Drops Most in Four Weeks on U.S. Home Sales, Dollar Rally(抜粋)

◎NY原油:上昇、クッシング在庫の減少が手掛かり

ニューヨーク原油先物相場は上昇。オクラホマ州クッシングの在庫 が先週、減少したことが影響した。

カナダのトランスカナダは1月にクッシングからテキサスへ石油を 輸送するためパイプライン「キーストーンXL」の南伸部分の稼働を開 始した。

IAFアドバイザーズ(ヒューストン)の商品調査ディレクター、 カイル・クーパー氏は、「クッシング在庫の減少はこのパイプラインが 影響した。このトレンドは続くだろう」と述べ、「相場の勢いから見 て、市場はなお強気である」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比76セント高の1バレル=102.59ドルで終了した。

原題:WTI Crude Rises on Cushing Supplies as Spread to Brent Narrows(抜粋)

◎欧州株:6年ぶり高値から反落-クレディS安い、ABインベブ高い

欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数は前日付けた 6年ぶり高値から反落した。予想外に増加した1月の米新築住宅販売は 好感されたものの、クレディ・スイス・グループなど銀行銘柄の下げが 響いた。

クレディ・スイスは2.5%安。同行の会計慣行について米監督当局が 調査していると、事情に詳しい関係者が明らかにした。2013年純利益が 予想を下回ったポルトガル小売り業者のジェロニモ・マルティンス は6.5%の値下がり。一方、ベルギーのビールメーカー、アンハイザ ー・ブッシュ(AB)インベブは2.8%上昇。利益の伸びが予想を上回 ったほか、主要市場の改善見通しを同社が示した。

ストックス欧州600指数は前日比0.2%安の337.70で終了。一時 は0.6%下げた。騰落比率は1対2。1月は1.8%下げたが、今月に入っ てからは4.7%上昇し、このままいけば月間ベースで昨年7月以来の大 幅高となりそうだ。

メリテン・インベストメント・マネジメント(デュッセルドルフ) の欧州株アセットマネジャー、トビアス・ブリッチュ氏は「昨年のよう に盲目的に相場に熱中する雰囲気はなく、そう簡単には勝てないと投資 家は分かっている」と指摘。「株価評価も割安ではなく、投資家を一段 と守りに入らせる神経質さが多少あるようだ。大勢がより積極的に資金 を投じられるようになるには、経済成長の改善と業績回復が証明される 必要がある」と付け加えた。

ブルームバーグのデータによれば、ストックス欧州600指数の株価 収益率(PER、予想収益ベース)は14.6倍と、年初の13.7倍から上昇 している。米商務省がこの日発表した1月の新築一戸建て住宅販売(季 節調整済み、年率換算)は前月比9.6%増の46万8000戸。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は40万戸だった。

この日の西欧市場では18カ国中12カ国で主要株価指数が下落。仏 CAC40指数と独DAX指数はそれぞれ0.4%下げ、英FTSE100指数 は0.5%の値下がりだった。

原題:Europe Stocks Decline From Six-Year High as Credit Suisse Falls(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債が上昇、ECB追加緩和期待とロシアめぐる緊張で

26日の欧州債市場では、ドイツを中心にユーロ参加国の国債が総じ て上昇。欧州中央銀行(ECB)が追加緩和を実施するとの期待で、国 債需要が強まった。

独10年債利回りは昨年8月以来の低水準に近づいた。ロシアがウク ライナの近くで軍事演習を準備しているとの報道も、安全資産需要に拍 車を掛けた。フランスとオランダ、ギリシャの国債も値上がり。ただ し、ドイツがこの日実施した30年債入札では、応札額が目標上限に届か なかった。ECBは来週、金融政策を決定する。過去の証券市場プログ ラム(SMP)に基づく債券購入に伴う過剰流動性について、これを吸 収する不胎化をやめるなどの措置が検討されるとの観測が浮上してい る。

ニューエッジ・グループ(ロンドン)のシニア債券ストラテジス ト、アナリザ・ピアッツァ氏は「ECBから幾分ハト派の発言があった り、SMPの不胎化をやめる示唆をするだけでも、10年債には一段とプ ラスだろう」と指摘。「ドイツ国内では、30年債より10年債が現段階で は有利だ」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時31分現在、ドイツ10年債利回りは前日比3ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.62%。5日には昨年 8月1日以来の低水準となる1.60%まで下げた。同国債(表面利 率1.75%、2024年2月償還)の価格はこの日、0.28上げて101.23。

フランスの10年債利回りも3bp低下の2.20%。オランダ10年債利 回りも3bp低下の1.84%。

ドイツ政府はこの日、30年債入札を実施。目標上限の30億ユーロに 対し、応札額は27億9400万ユーロだった。流通市場で2044年7月償還債 (表面利率2.5%)の利回りは5bp低下の2.47%。

ギリシャ10年債相場は3日続伸。同国中央銀行のプロボポラス総裁 と欧州委員会、国際通貨基金(IMF)、ECBの当局者との会合は同 国の銀行に必要な追加資本の額で合意できずに終わったものの、協議は 来週再開されると、中銀当局者がブルームバーグ・ニュースに語った。 利回りは16bp低下の7.19%。一時は2010年5月以来の低水準とな る7.18%に下げた。

英10年債利回りは2bp低下の2.73%。同国債(表面利 率2.25%、2023年9月償還)価格は0.155上げ96.04。

原題:German Bonds Rise With European Peers on Stimulus Bets, Russia(抜粋) Citigroup Sees Pound Extending World-Best Run on BOE Confidence (抜粋)

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