ザッカーバーグ氏、バルセロナでCEOらと気まずい夕食会

友人の顔をした敵同士が囲む夕食の 宴と言えようか。

今月24日の晩、スペインのバルセロナに滞在していた米フェイスブ ックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、大手電話 会社の経営者らを中心に約20人を招いて夕食会を開いた。あくまで私的 な集まりだったとして、事情に詳しい関係者が匿名を条件に明らかにし た。ここでの雰囲気作りに一役買ったのは、フェイスブックが今月合意 した最大190億ドル(約1兆9400億円)でのスマートフォン向けメッセ ージアプリ開発のワッツアップ買収だった。

両社のようにインターネット上でコンテンツやサービスを提供する 企業はOTT企業と呼ばれている。ワッツアップ買収合意はまさにこう したOTT企業と、ネットワーク自体を構築し提供する通信事業者との 間で高まる緊張を浮き彫りにしている。

夕食会に参加した英通信事業者ボーダフォン・グループのビットリ オ・コラオCEOと仏同業オレンジのステファヌ・リシャールCEOは これまでも、通信事業業界とOTT業界が互いに公正な条件の下で事業 展開する必要性を声を大にして訴えてきた。フェイスブックがモバイル 広告収入急増の恩恵を受けワッツアップの利用者が増える一方、その土 台となるネットワークの構築と運営に巨額を投じてきた通信業者は受け て然るべき分け前にあずかれていないという。

リシャールCEOは今週、バルセロナで開催中の携帯電話見本市 「モバイル・ワールド・コングレス」でのインタビューで、「われわれ にとってのリスクは、このサービスという世界から排除されることだ。 そうなったら、われわれはただのつなぎ屋に成り下がってしまう」と述 べた。

フェイスブックの昨年の売上高は55%増の79億ドル。時価総額 は1800億ドルに膨らみ、ボーダフォンとオレンジ、テレコム・イタリア を足しても届かない規模になった。これら通信事業者の売上高は縮小し ている。

バルセロナでの夕食会でザッカーバーグ氏は、新興市場で多くの人 々が無料でインターネットにアクセスできるようフェイスブックが通信 事業者と協力する計画を同業界の経営幹部らと話し合った。しかし、こ の提案が同意を生み出す公算は小さいだろうと、調査会社オブムのアナ リスト、エデン・ゾラー氏はみる。

同氏はリポートで「ザッカーバーグ氏の提案はフェイスブック中心 で、直ちに利益を得るのはソーシャルネットワークサービス会社や OTT企業だ。通信事業者が直接もうけられる見込みは薄い」と指摘し た。

フェイスブックの広報担当、ジョナサン・ソー氏は晩餐会や同社の 通信事業者との関係についてコメントを控えた。

原題:Zuckerberg Dines With Phone Frenemies Fretting Over Profits (1)(抜粋)

--取材協力:Daniele Lepido. Editors: Ville Heiskanen, Kenneth Wong

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE