米テスラの電池計画、電力業界を揺るがす可能性-蓄電普及で

電気自動車(EV)メーカー、米テ スラ・モーターズはイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が「ギ ガファクトリー」と呼ぶ工場の建設で電池生産を拡大する計画だ。EV の発展につながる動きだが、それよりさらに大きな影響を電力業界に与 えるかもしれない。

全米の電力利用者は電気料金を減らし地元電力会社への依存を弱め る方法として、すでに蓄電に目を向け始めている。この傾向は、100年 以上前から続く独占的な電力事業モデルを脅かしている。こうした事業 形態による電力販売は年間約3600億ドル(約37兆円)に上る。

リチウムイオン電池による蓄電コスト低減によってテスラは世界乗 用車市場のシェアを従来の2倍の約1%に引き上げるとともに、電力業 界の変革を加速させる可能性があると、モルガン・スタンレーのアナリ スト、アダム・ジョナス氏が25日のリポートで指摘した。

マスクCEOは先週ブルームバーグテレビジョンとのインタビュー で、EVをより手頃な価格にするために必要なリチウムイオン電池を生 産する「ギガファクトリー」計画の詳細を説明する予定だと語った。テ スラ車1台で家庭の平均電力使用量の3.5日分を蓄電でき、利用者の拡 大は一国のインフラで保有され得る電力量の飛躍的な伸びを示す。

住宅所有者は蓄電を利用して電力会社への依存を一段と減らし、さ らに電力会社に売電する可能性もある。電池があれば、太陽光パネルを 持つ家庭は昼間蓄電し、夜は蓄電した電気を利用できるようになる。

大変革も

公益事業持ち株会社アメリカン・エレクトリック・パワーのニッ ク・エーキンズ会長兼CEOは昨年のインタビューで、広範囲に普及す るにはコストが高過ぎるとなお考えられているが、家庭の蓄電システム のコストが大幅に下がれば「大変革」をもたらし得ると語っている。

テスラのセダン「モデルS」を毎日運転して出勤している米NRG エナジーのデービッド・クレインCEOは、米電力業界は変わらない限 り衰退する運命にあると語る。

マスクCEOは先週、電池工場は複数の提携先と建設することにな るとし、「パナソニックがその一角になる可能性がある」とブルームバ ーグに語った。パナソニックはテスラの株主であると同時に、リチウム イオン電池の主要供給元だ。同CEOは、パナソニックの参加は 「100%確定したわけではない」とも述べた。

25日のニューヨーク株式市場でテスラ株は前日比14%高の248ドル で取引を終えた。一時は過去最高値の259.20ドルを付けた。

原題:Tesla Battery Jolts Shares Higher While Upending Power Grid (1)(抜粋)

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