債券先物は一時10カ月ぶり高値、日銀買い入れ「10年超」減額で下げも

債券先物相場は一時約10カ月ぶり高 値に達した。前日の40年債入札が順調となるなど需給の良さを背景に買 いが先行した。一方、日本銀行が実施した長期国債買い入れオペで、対 象年限「10年超」が減額されたことで下落に転じる場面もあった。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比6銭高の145円24銭で開 始。直後に145円26銭と中心限月の日中取引で昨年4月5日以来の高値 を記録した。しかし、午前10時10分の日銀オペ通知後には下げに転じ、 午後の取引開始後には145円07銭まで下落した。その後は横ばい圏でも み合いとなり、結局は変わらずの145円18銭で引けた。

クレディ・スイス証券の宮坂知宏債券調査部長は「日銀買い入れオ ペを除けば、非常に静かな一日だった」と指摘。超長期債買い入れの減 額は「昨年は50兆円の積み増しを9カ月で実施したが、今年は12カ月あ るので、ペース調整の一環とみている」と述べた。あすの2年債入札に ついては「短期国債の需給が今後も締まっていくとみられるので、イー ルドカーブの短いゾーンもしっかりだろう」との見方を示した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の332回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)低い0.58%で開始し、日銀オペ通知後 に水準を切り上げ、午後に入ると0.595%まで上昇。午後1時すぎから は0.585%で推移した。5年物の116回債利回りは0.5bp低い0.18%で始 まり、午後からは横ばいの0.185%。

20年物の147回債利回りは1.44%に下げて開始したが、午後零時半 ごろには1bp高い1.46%に上昇。午後1時前からは横ばいの1.45%で取 引された。30年物の41回債利回りは1bp低い1.62%で始まり、午前10 時30分すぎから午後3時ごろまで横ばいの1.63%で推移。その 後、1.635%に上昇した。

金利低下持続には材料不足

BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、債券相 場について「きのう40年債入札を無事に通過しており、現物需給の良好 さを追い風に金利安定が続く公算」だと指摘。ただ、金利が持続的に低 下するには材料不足だとし、「米経済が寒波の影響を除いても減速して いることや日本で消費増税の影響が大きいことなどを確認する必要があ る」とも話した。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ(総額5800億円)の結 果によると、残存期間「5年超10年以下」の応札倍率は3.08倍と前回24 日の3.18倍から低下した。一方、「10年超」は3.56倍と前回20日の2.88 倍から上昇した。「10年超」の今回の買い入れ額は1800億円と、前回か ら200億円の減額となった。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊債券ストラテジス トは、債券相場が一時軟化したことについて、「予想外の減額となった ことを受けた。全体的に購入額を減らさないといけない中で、デュレー ション(残存期間)が高止まりしており、10年超が影響を受けた格好」 と説明した。

東京株式相場は反落。TOPIXは前日比0.7%安の1225.35で引け た。朝方には0.9%安となったが、次第に下げ幅を縮め、午後の取引開 始後にはプラスに転じる場面があった。外国為替市場で円は1ドル =102円台前半で推移した。一方、25日の米債相場は上昇。米10年債利 回りは前日比4bp低下の2.70%。2月の米消費者信頼感指数が予想以上 に低下したことに反応した。

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