NY外為:円が上昇、中国の景気減速懸念で-ウクライナ警戒

ニューヨーク外国為替市場では円が 対ドルで約3週間ぶりの大幅高。中国人民元や中国株の下落を受け、同 国の景気減速懸念が強まり、円の需要が膨らんだ。

円は主要16通貨の大半に対して上昇した。キャリー取引解消の動き の中で需要が増した。中国人民銀行(中央銀行)が人民元の上昇一辺倒 の展開の終了を望んでいるとの観測が広がり、元は約5年ぶりの大幅安 となった。ロシア高官がウクライナのデフォルト(債務不履行)リスク は高いと指摘したため、よりリスクの小さい通貨の需要が高まった。

ピアポント・セキュリティーズ・ホールディングスのグローバルス トラテジスト、ロバート・シンチ氏は「対円でのドルの取引では、リス ク回避が引き続き主要な役割を果たしている」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比0.3%高の1 ドル=102円24銭。終値ベースで3日以来の大幅高となった。ユーロは 対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.3745ドル。円は対ユーロで0.2%高の1 ユーロ=140円52銭。

ブルームバーグがまとめたデータによると、2013年末に円で資金を 調達し主要16通貨で運用したキャリー取引の投資家は今年、損失を出し ている。

ピアポントのシンチ氏は「年明けはドルにとって良い年になるとの 非常に強いコンセンサスがあり、対円でかなり大規模なドルの買い持ち が設定されたが、その取引はうまくいっていない」と述べた。

JPモルガンG7ボラティリティー指数は7.50ポイントと、昨年10 月28日以来の水準に低下した。

人民元

人民元は6日続落。元の許容変動幅拡大をにらむ人民銀が、投機的 な動きをけん制しようとしているとの観測が広がった。上海総合指数は 過去4営業日で5.1%下落。

中国外国為替取引システム(CFETS)によると、人民元は前日 比0.5%安の1ドル=6.2310元。2008年12月以来の大幅な下落率となっ た。

ロシアのストルチャク財務次官はモスクワで記者団に対し、ウクラ イナが債務を再編する場合、ロシアは同国が供与した30億ドルがその対 象に含まれることを望まないと語った。ロシアは先週、先に合意してい た150億ドルの救済支援を停止した。同次官はこの日、30億ドルの救済 融資が返済されないリスクが若干あると述べた上で、残額120億ドルを 供与しなければならない法的義務はないと話した。

「ウクライナの資金調達力に疑問」

ファロス・トレーディング(コネティカット州スタンフォード)の マネジングディレクター、ブラッド・べクテル氏は「ウクライナは債務 を返済できない可能性があり、それに対してユーロは対ドルで少し反応 しているようだ。ウクライナをめぐる不透明感はまだ晴れていない。資 金調達力について疑問がある。今後もごたごたが続くだろう」と語っ た。

ウクライナは挙国一致内閣を発足させるための議会での投票を延期 した。支援を獲得する取り組みに悪影響を及ぼす可能性がある。通貨フ リブナは6%安の1ドル=9.7250フリブナ。年初からの下げは16%とな っている。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した2月の消費者 信頼感指数が78.1と、前月の79.4(速報値80.7)から低下。ドルの売り 材料となった。

原題:Yen Gains as China Slowdown Spurs Growth Concern; Rand Rises(抜粋)

--取材協力:David Goodman、Joseph Ciolli. Editors: Paul Cox, Dave Liedtka

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