イエレン議長、市場との対話で新手法に活用も-経済予測に着目

イエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は、政策金利を低水準に維持する米金融当局の意図を伝 えるための新たな戦略に関し、コンセンサス形成を目指しているが、あ る手法を活用できるかもしれない。以前から続けてきた四半期ごとの経 済予測だ。

1月に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録による と、米金融当局は少なくとも失業率が6.5%を上回っている限り政策金 利をゼロ近辺に据え置くとしたガイダンスを見直す方針だ。失業率は1 月に6.6%に低下したものの、米経済は依然としてFRBの支援を必要 としており、従来のガイダンスはほぼ現実に即さないものになってい る。

FOMCにとって現在の課題は、市場での短期金利の上昇見通しを 強めることなく、失業率6.5%という利上げ検討開始の目安から、別の 手法に切り替えることだ。当局者が政策意図を伝える手段として先月議 論した1つの選択肢は、インフレ率や失業率、成長率、政策金利の見通 しを盛り込んだFOMC経済予測を利用することだった。

RBCキャピタル・マーケッツの米国担当チーフエコノミスト、ト ム・ポーセリ氏は「今後FOMC経済予測がより重要になることに疑い はない」と述べた。

イエレン議長は、FRBが自らの予測をいかにコミュニケーション 手段として使うべきかを中心になって検討してきた。副議長時代の2012 年にはFOMCのコミュニケーション小委員会の委員長として、予測の 全面的な見直しを指揮し、政策金利の見通しを含めることにした。

ただ、FOMC経済予測を政策金利見通しの指針に利用することに は幾つかの問題がある。FRBは予測したメンバーの氏名を公表しない ため、投票権を持つメンバーの意見が予測中央値に反映されていない可 能性があることが、その一つだ。

TDセキュリティーズで米国調査戦略の副責任者を務めるミラン・ マルレイン氏は、FRBは個々の予測を行ったメンバーの氏名を明らか にすることで経済予測のコミュニケーション力を改善し得ると指摘。 「市場に対して透明感をずっと向上させることになるだろう」と述べ た。

二つ目の問題は、経済がダイナミックに動く一方、FOMCメンバ ーが景気判断を更新するのは会合が開かれた場合のみである点だ。四半 期予測はすぐに古い情報となる可能性がある。

原題:Yellen Seeking New Low-Rate Guidance Can Use Forecasts: Economy(抜粋)

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