北極圏の原油開発停滞、生産は数十年先か-コスト増で二の足

ノルウェーに重点を置くスウェーデ ンの石油・天然ガス探査会社ルンディン・ペトロリウムは、氷に覆われ た北極海での原油生産が少なくとも15年は実施されないとの見通しを示 した。技術面と物流面の課題があるとしている。

イアン・ルンディン会長は20日、ストックホルムでのインタビュー で「近い将来、北極圏で原油が生産されるとは思わない。2010年代も20 年代も無理だろう。商業的課題が大き過ぎる」と述べた。

米地質調査所の推計によると、北極圏に眠るとされるエネルギー資 源は、世界の未発見の埋蔵量のうち天然ガスでは30%、原油では13%を 占める。このうち84%が埋蔵されているとみられる北極海の海底の探査 は、ここ数年停滞している。

欧州最大の石油会社、英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェルは 米アラスカ州沖の掘削計画について、裁判所が、政府によるこの地域で の探査許可は違法とする判断を下したことから1月に再度中止した。12 年にもリグ(掘削装置)の座礁など度重なる技術面の不具合が発生した ことを受けて延期されていた。

グリーンランド沖では、英ケアン・エナジーが探査に10億ドル (約1000億円)を投資したものの氷山が多い北極海で商業的発見に至ら ず掘削は再開されていない。バレンツ海沖約600キロメートルでロシア が主導するシュトックマン・ガスプロジェクトは数年間にわたって延期 されている。

エネルギー業界全体でコストが上昇する中、シェルやノルウェーの 国営石油会社スタトイルは計画していた投資を削減しており、高コスト の北極圏でのプロジェクトの優先順位は低下する可能性がある。英BP が米アラスカ州のプルドー湾油田で1970年代から原油を生産するなど北 極海の一部の地域では既に生産が行われている。

原題:Arctic Oil Still Seen Decades Away as Producers Balk at Costs(抜粋)

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