2月24日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが軟調、ECBの追加緩和観測で-物価上昇率低く

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが主要16通貨の大半に対して 軟調。消費者物価の見通しが暗く、欧州中央銀行(ECB)が来週、追 加緩和に動くとの観測が背景にある。

1月のユーロ圏消費者物価上昇率は前年同月比で1%未満にとどま った。ECBのプラート理事は「物価安定目標が達成されないとわれわ れが判断した場合に利用できるツールボックスがある」と発言した。

スタンダード・チャータード(ニューヨーク)のシニア通貨ストラ テジスト、マイク・モラン氏は「この水準でもユーロはなお強過ぎる。 当社は対ドルでのユーロ売り持ちに傾いている。ECBからハト派的な 発言が出てくる可能性はもちろんある。そうなればユーロ強気派は追い 詰められるだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対円で1ユーロ=140 円79銭。一時は前週末比0.4%下げた。対ドルでは0.1%安の1ユーロ =1.3735ドル。ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=102円51銭。

JPモルガンG7ボラティリティー指数は7.57ポイントと、昨年10 月24日以来の水準に低下した。今月3日には8.74%に達していた。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ユーロは過去1年間に6.8%上昇。ドルは1%高、円は10.6% 安となっている。

ECB当局者発言

ドラギECB総裁は23日にシドニーで20カ国・地域(G20)財務 相・中央銀行総裁会議の終了後、政策委が3月6日にフランクフルトで 開く次回会合までに「行動の是非を判断する上で必要な十分な情報」を 得るだろうと述べた。ECBは同日に2016年のインフレ見通しを初めて 公表する。

ECBのチーフエコノミストであるプラート理事は22日付の週刊紙 エスプレソとのインタビューで、「物価動向の弱さは中期にも及んでい る」と語った。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の通貨ストラテジスト、アタナ シオス・バンバキディス氏(ロンドン在勤)はECBについて、「イン フレ率がさらに低下するようだと、追加緩和の可能性が非常に高くな る」と述べた。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が24日発表した1月の ユーロ圏消費者物価指数(改定値)は前年同月比0.8%上昇。1月31日 発表の速報値は0.7%上昇だった。上方修正されたものの、インフレ率 は1%未満にとどまった。

ユーロは上昇維持が困難か

ナショナル・オーストラリア銀行の通貨ストラテジスト、ギャビ ン・フレンド氏(ロンドン在勤)は「来週はECBに関する思惑が強ま るだろう」と予想。当局者からのコメントは「何か起こることを示唆し ているようだ。そうなると、ユーロが上昇分を維持するのは難しいので はないか」と語った。

原題:Euro Weakens as CPI Fuels ECB Easing Speculation; Rand Advances(抜粋)

◎米国株:S&P500種は一時最高値に、医療保険株やeベイに買い

24日の米国株は上昇。S&P500種株価指数は一時、過去最高値を 付けた。メディケア(高齢者向け医療保険)の給付金支払い率引き下げ が予想より小幅だったことを受けて、医療保険株が急伸。オークション サイト運営のeベイも高い。もの言う投資家として知られるカール・ア イカーン氏はeベイに対し、オンライン決済事業のペイパルをスピンオ フ(分離・独立)するよう促した。

医療保険のヒューマナは急伸。2015年のメディケアの給付金支払い 率引き下げが当初予想より小幅になることが好感された。eベイも上 昇。アイカーン氏は同社の企業統治の「欠陥」を批判し、事業分離案に 賛成票を投じるよう株主に訴えた。S&P500種の業種別10指数では石 油・ガスが堅調。原油価格は1バレル=100ドルを上回っている。

S&P500種株価指数は前週末比11.36ポイント(0.6%)高 の1847.61。一時は1858.71まで上昇し、1月15日に記録した終値ベース での最高値を超えた。ダウ工業株30種平均は103.84ドル(0.6%)高 の16207.14ドル。

ウエストウッド・ホールディングス・グループ(ダラス)のマー ク・フリーマン最高投資責任者(CIO)は電話取材に対し、「市場心 理の移り変わりを目の当たりにしている」と指摘。「市場は明るい材料 だけを見て、悪い材料を無視したがっている。こうした環境では相場は 上振れしやすい」と述べた。

バフェット氏の忠告

ブルームバーグがまとめたデータによると、今年最初の6週間で株 式上場投資信託(ETF)から358億ドルが流出した。その後、投資資 金は米国株に戻りつつあり、180億ドル近くが流入した。残高の過去最 高は2013年に記録した1390億ドル。同年を通してのS&P500種は30% 上昇し、1997年以来で最高の値上がりとなった。

資産家のウォーレン・バフェット氏は、頻繁な株式売買を避けるよ う投資家に忠告した。

バークシャー・ハサウェイの会長であるバフェット氏は投資家向け の年次書簡で、株式投資では不動産を購入する時と同じように、短期的 な価格の変動ではなく長期的な収益の可能性に注目するべきだと説い た。書簡の抜粋が24日、フォーチュン誌のウェブサイトに掲載された。

バフェット氏は「農場や集合住宅だったら何十年でもじっと保有し ていられるのに、大量の株価情報を見せられると大慌てするのはよくあ ることだ。流動性は文句のつけようのない恩恵であるのに、こういう人 々にとっては呪いへと変身してしまう」と記述している。

S&P500種の業種別10指数では石油・ガスと資本財、金融が特に 上昇した。

もの言う株主

ヒューマナは11%上昇の113.69ドル。21日の米政府発表によると、 メディケアに参加する保険会社への給付金支払い率は2015年に約3.55% 引き下げられる。ヒューマナは6%から7%の引き下げを想定していた という。同業最大手のユナイテッド・ヘルス・グループやエトナにも買 いが入った。

eベイは3.1%高。アイカーン氏は株主に宛てた書簡で、同社取締 役のマーク・アンドリーセン、スコット・クックの両氏がeベイと直接 的な競争関係にあると名指しで批判。ペイパルの分離をあらためて訴え た。

ニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディ エート(WTI)が上昇。米石油受け渡し拠点であるオクラホマ州クッ シングでの在庫が減少したとの観測が背景。エクソンモービルは1.5% 高。シェブロンは1.3%上昇した。

原題:U.S. Stocks Advance as S&P 500 Briefly Reaches All-Time High(抜粋)

◎米国債:10年債利回り上昇、悪天候が経済の強さを隠すとの見方

米国債は10年債利回りが10日ぶりの高水準に迫った。厳しい冬の寒 さで米国経済の強さが隠されており、金融当局は債券購入策縮小を休止 しないとの観測が背景だ。

10年債利回りは過去10日で最も狭いレンジで変動している。米財務 省は今週、1090億ドル相当の国債入札を実施する。昨年第4四半期実質 国内総生産(GDP)の改定値が28日に発表されるが、市場予想では速 報値からの下方修正が見込まれている。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「弱い経済統計の要因の 一部は悪天候だ。この狭いレンジを抜け出すためにはどちらの方向にし ろ新しく力強い材料が必要だ」と述べ、「それが出てくるまでは市場は 楽観を維持しつつも神経質だろう」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは2.74%。一時は3ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)上昇の2.76%。利回りは21日に2.78%と、13日以 来の最高となった。同年債(表面利率2.75%、2024年2月償還)価格は この日、2/32下げて100 3/32。

5年債利回りは1bp上昇して1.55%。30年債利回りはほぼ変わら ずの3.7%。

5年債と30年債の利回り格差

5年債と30年債の利回り格差は2.14ポイントと、日中ベースで2月 7日以来の最小をつけた。

ブルームバーグがまとめた指数によると、米国債の投資リターンは 年初から21日までに1.6%。投資適格級の社債投資リターンは2.3%とな っている。

財務省は今週、合計1090億ドル相当の中期債入札を実施する。内訳 は25日の2年債が320億ドル。26日は2年物変動利付債が130億ドルと5 年債が350億ドル。27日は7年債が290億ドル。

米GDP予想

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想によると、第4四半期 の実質GDP改定値は前期比年率2.5%増と、速報値の3.2%増からの下 方修正となっている。

27日に商務省から発表される1月の米耐久財受注は前月比で1.6% 減と予想されている。

イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長は27日、上院で金融政 策や経済見通してについて証言する。これは当初、13日に予定されてい たが悪天候のために延期された。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は1月と2月に100億ドルずつ 資産購入額を縮小した。現在の購入規模は月間650億ドル。ニューヨー ク連銀はこの日、償還期限2019年11月から2021年1月の米国債26億ドル を買い入れた。

TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、リチャード・ギルフ ーリー氏は「リスク志向の改善に伴い金利水準も上昇する可能性が高い とみられる」と指摘。「米国の成長と金融当局の動きに対しては海外か らの懸念もあるが、それが当局の緩和縮小政策に影響を及ぼす可能性は 小さいだろう。自動操縦による量的緩和の終了というのが引き続き、決 められたシナリオだ」と続けた。

原題:Treasury Yields Advance on Bets Weather Masks Economic Strength(抜粋)

◎NY金:続伸、16週間ぶり高値-米成長鈍化の兆しで逃避買い

ニューヨーク金先物相場は続伸し、約16週間ぶりの高値となった。 米経済の成長減速やウクライナ情勢の混乱で逃避需要が高まるとの観測 が背景。シカゴ連銀の1月の全米活動指数はマイナス0.39と、アナリス ト予想のマイナス0.2を下回った。

RJオブライエン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のシニア商品 ブローカー、トム・パワー氏は電話インタビューで、「米成長減速の兆 しが引き続き見られるため、安全逃避の買いが入っている」と指摘。 「ウクライナに関する懸念も続いている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前週末比1.1%高の1オンス=1338ドルで終了。一時は1339.20ド ルと、中心限月としては昨年10月31日以来の高値をつけた。

原題:Gold Advances to 16-Week High Amid Signs of Weaker U.S. Growth(抜粋)

◎NY原油:3日ぶり上昇、クッシング在庫の減少観測

ニューヨーク原油先物相場は3営業日ぶりに上昇。オクラホマ州ク ッシングの在庫が先週、減少したとの憶測が背景。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「クッ シング在庫は一段と減少したもようだ」と述べ、「株価の上昇に伴い、 全般的にある程度の買いが入っている」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前営業 日比62セント(0.6%)高の1バレル=102.82ドルで終了した。

原題:WTI Crude Rises First Time in Three Days on Cushing; Brent Gains(抜粋)

◎欧州株:6年ぶり高値更新、M&A案件を好感-HSBCは大幅下落

欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数は6年ぶり高 値を更新した。企業の合併・買収(M&A)案件が好感された。

スウェーデンのトラックメーカー、スカニアが2007年7月以来の高 値に達した。ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)が 未保有株を67億ユーロ(約9440億円)で取得する提案を行ったことが買 い材料。英家電小売り最大手のディクソンズ・リテールは6.7%高。カ ーフォーン・ウェアハウス・グループと合併を視野に協議中であること を認めた。一方、決算が市場予想を下回った英銀HSBCホールディン グスは6カ月ぶりの大幅安。

ストックス欧州600指数は前週末比0.6%高の338.19で終了。08年1 月14日以来の高値引けとなった。先週は市場予想を上回る企業の好決算 を受けて0.8%上昇し6年ぶり高値となったが、その高値をこの日はさ らに更新した。

ロイヤル・ロンドン・アセット・マネジメントの欧州株責任者、ア ンドレア・ウィリアムズ氏は「今週は欧州の大手企業が決算を発表する 最後の週だから、これが終われば市場の注目先は再び経済に戻る。M& A案件が出てきているのは良いことだ。業界再編に企業が資金を投じる のはプラスだ」と述べた。

この日の西欧市場では18カ国中16カ国で主要株価指数が上昇。英 FTSE100指数は0.4%上げて1999年以来の高水準で終了。仏CAC40 指数は0.9%高で08年9月以来の高値引けとなった。独DAX指数 は0.5%値上がり。

原題:Europe Stocks Rise to Six-Year High on Dealmaking; Scania Gains(抜粋)

◎欧州債:イタリア債下落-ユーロ圏インフレ率上方修正、独景況感改善

24日の欧州債市場ではイタリア国債が下落。この日発表された1月 のユーロ圏インフレ率改定値が速報値から上方修正されたほか、ドイツ のIfo経済研究所がまとめた2月の独企業景況感指数が事前予想に反 して改善し、欧州中央銀行(ECB)に追加刺激を求める圧力が和らい だ。

イタリア10年債はここ4営業日で3日目の値下がり。レンツィ新政 権は議会での信任投票を週内に控えている。ECBのドラギ総裁は23 日、デフレリスクが増せば追加行動を取る姿勢をあらためて示した。救 済プログラムの検証が再開されたギリシャの国債は上昇。ポルトガル2 年債利回りは約1カ月ぶり低水準。同国は債務を買い戻す方針を示し た。

KBC銀行(ブリュッセル)の調査責任者ピエ・ラマン氏はこの日 発表されたユーロ圏インフレ率について、相場には「多少マイナスだ」 と指摘。「周辺国債の基調的な構図は引き続き明るいが、これまでを振 り返ると、このプラス地合いの多くは既に価格に織り込まれているはず で、ここからは慎重姿勢だ」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時40分現在、イタリア10年債利回りは前週末比 2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.62%。19日に は2006年1月以来の低水準となる3.53%まで下げた。同国債(表面利 率4.5%、2024年3月償還)価格はこの日、0.175下げ107.62。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した1月のユー ロ圏消費者物価指数(改定値)は前年同月比0.8%上昇。1月31日発表 の速報値は0.7%上昇だった。Ⅰfo経済研の2月の独企業景況感指数 は111.3と、1月の110.6から上昇し、11年7月以来の高水準となった。

ギリシャ10年債利回りは14bp低下の7.49%。17日には10年5月以 来の低水準となる7.33%を付けた。ポルトガル2年債利回りはこの 日、12bp低下の2.21%。一時は2.17%まで下がり、1月7日以降で最 低となった。ドイツ10年債利回りは2bp上昇して1.68%。

英10年債利回りはほぼ変わらずの2.77%。同国債(表面利 率2.25%、2023年9月償還)価格は95.635。

原題:Italian Bonds Fall on ECB Stimulus Debate; Greek Securities Rise(抜粋) Pound Reaches One-Week Low on Concern U.K. Recovery Is Slowing (抜粋)

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