日本株は反落、中国懸念し金融、不動産安い-先物連れ方向難

東京株式相場は反落。中国経済・不 動産市場の先行きに警戒感が広がった上、前週末に日経平均株価が400 円以上上げた反動売りも重しとなった。業種別では保険や証券、銀行な ど金融株が安く、不動産、陸運株も下落。中国経済との関連が深い鉄鋼 や海運株も軟調だった。

TOPIXの終値は前週末比3.24ポイント(0.3%)安の1219.07、 日経平均株価は27円99銭(0.2%)安の1万4837円68銭。

しんきんアセットマネジメント投信運用部の藤本洋主任ファンドマ ネジャーは、「中国での不動産融資の抑制は、1990年代前半の日本のバ ブル崩壊を想起させる」と指摘。同国では、シャドーバンキングの代表 格とされる理財商品などが相次いで債務不履行(デフォルト)に陥ると の懸念もくすぶり、「先行きに予断を許さない」と言う。

中国では、興業銀行など複数の銀行が不動産業界への貸し出しを抑 制した、と複数の関係者の情報を基に上海証券報が24日報じた。このほ か、国家統計局が24日にウェブサイトで発表した資料によると、1月の 新築住宅価格は南部の広州で前年同月比19%、深圳で同18%それぞれ上 昇したが、いずれも昨年7月以来の低い伸びにとどまった。北京、上海 でも上昇率は鈍化。地方政府が価格高騰を抑制する措置を講じたこと や、銀行が融資を絞ったことが影響した。

二転三転

週明けの日本株は、主要株価指数が二転三転した。米国住宅統計の 低調などを受けて朝方は反落して始まった日経平均は、その後プラス転 換し、午前10時すぎには116円高の1万4982円と1万5000円に接近。再 び失速し、午前は何とかプラス圏を保ったが、中国株安などを受けた午 後に一時下げ幅は200円を超えた。ドル・円相場の落ち着きは日本株の プラス要因となっていたが、午前の1ドル=102円60銭台から午後1時 すぎには同17銭まで円高方向に振れた。

ただ、大引けにかけては徐々に下げ幅を縮小。DIAMアセットマ ネジメントの武内邦信エグゼクティブポートフォリオマネジャーは、 「来期の業績を考えると、今は割安」と指摘。一方で、アベノミクスの 「第3の矢」の方向性が見えにくく、「海外投資家の手が引き、なかな か売買高も膨らまず、先物だけで乱高下してしまうため、やりにくい相 場」とも話していた。

全米不動産業者協会(NAR)が21日に発表した1月の中古住宅販 売件数は、年率換算で前月比5.1%減の462万戸と2012年7月以来、1年 半ぶりの低水準に落ち込んだ。一方、テキサス州オースティンで講演し たダラス連銀のフィッシャー総裁は、当局のバランスシートの一段の拡 大が高い有効性をもたらしたとは言い難いと発言。同総裁は、「大規模 な資産購入の縮小を強く主張するのはこれが理由だ。この先も同じ主張 を続ける」とした。現在の米国は、経済指標の低調、米量的緩和の縮小 継続観測が共存する状態にある。

東証1部33業種は保険や不動産、証券・商品先物取引、陸運、銀 行、その他金融、倉庫・運輸関連、パルプ・紙、鉄鋼、海運など22業種 が下落。半面、電気・ガス、ゴム製品、空運、水産・農林、情報・通 信、食料品など11業種は上げた。売買代金上位では三菱UFJフィナン シャル・グループ、野村ホールディングス、三菱地所、東芝、新日鉄住 金、アイフルが下落。京浜東北線回送列車の脱線事故があったJR東日 本、野村証券が投資判断を引き下げた太平洋セメントも安い。

半面、エイチーム、KDDI、NEC、パナソニック、コマツ、楽 天は高い。東証1部の売買高は23億2939万株、売買代金は2兆1329億 円。下落銘柄数は891、上昇は752。

--取材協力:Yoshiaki Nohara. Editor: 院去信太郎

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