FRBで危機対応のシーツ氏、米財務長官の右腕としてG20に

世界金融危機の際、米連邦準備制度 理事会(FRB)国際金融局長として舞台裏で危機対応に当たったネイ サン・シーツ氏(49)。今度はルー米財務長官の右腕となって国際舞台 に戻ってくる。

次期米財務次官(国際問題担当)に指名され、議会上院での承認待 ちのシーツ氏は、シドニーで22、23両日開かれる20カ国・地域(G20) 財務相・中央銀行総裁会議に、ルー長官のアドバイザーとして出席す る。2日間の会合では世界経済の成長、規制、最近の市場の動揺が議論 される見通しだ。

財務次官指名に先立つ2年半にシティグループで国際経済担当グロ ーバル責任者を務めたシーツ氏は、米マサチューセッツ工科大学 (MIT)の博士課程では、次期FRB副議長に指名されたスタンリ ー・フィッシャー氏の指導を受けた。

米財務省では欧州の金融システムから中国人民銀行(中央銀行)に 至る諸問題への対処で、シーツ氏の専門知識が必要とされており、18年 間にわたるFRBでの経歴は、他のG20のメンバーに米国の金融政策が 各国・地域にどう影響するかを説明する上で役立つことになりそうだ。

ブルッキングス研究所の特別研究員となったバーナンキ前FRB議 長は声明でシーツ氏について、「熟達したエコノミストで経済外交の専 門家でもある」と紹介した上で、「国際経済に関する広範な知識と、世 界中に広がった友好的な人脈はとても頼りになった」と高く評価してい る。

指名承認を受けていないため、シーツ氏は慣例に従いシドニーでの G20会合で公式の役割を果たすことはなさそうだ。指名承認のための公 聴会は日程が決まっておらず、同氏はコメントを控えている。

日本研究

野村ホールディングスの米国担当チーフエコノミスト、ルイス・ア レキサンダー氏は、FRBで同僚だったシーツ氏が早くから先進国、特 に日本に関する研究を進めていたとし、日本経済に関する同氏の知識は 現在の困難な米経済の状況の中で、財務省が政策を策定するのに寄与す るとみている。

アレキサンダー氏は「金融危機の後遺症やリセッション(景気後 退)後の景気低迷、超低インフレなど、われわれは日本が経験したのと 同様の問題に取り組んでいるところだ」と語った。

原題:Sheets Shifts to Lew’s G-20 Frontman From Bernanke Emissary Role(抜粋)

--取材協力:Steve Matthews、Joshua Zumbrun、Simon Kennedy、Craig Torres. Editors: Brendan Murray, Mark Rohner

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