日本株急反発、景気警戒薄れ全業種高い-週間は7週ぶり上昇

東京株式相場は3日ぶりに急反発。 米国の製造業指標が堅調で、景気に対する過度な警戒感が後退、為替の 円高一服も好感された。電機など輸出関連、非鉄金属など素材関連、金 融株を中心に石油、電力など東証1部33業種は全て上昇、値上がり銘柄 数も全体の93%に達するほぼ全面高となった。

TOPIXの終値は前日比27.75ポイント(2.3%)高の1222.31、 日経平均株価は416円49銭(2.9%)高の1万4865円67銭。週間では、両 指数とも7週ぶりに上げた。

朝日ライフアセットマネジメントの藤岡通浩常務執行役員は、「米 景気指標が寒波の影響かどうかを見極めるのは難しいが、市場では米連 邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の見解通り、米景気はいず れ回復するという期待がある」と言う。ファンダメンタルズの改善によ る上値を追いには至らないが、下値では「チャンスをうかがっている投 資資金がある」と話した。

米国で20日に発表されたマークイット米製造業景況指数(PMI) は56.7と前月(53.7)比で改善し、ブルームバーグがまとめたエコノミ スト予想53.6に反し上昇した。半面、 米フィラデルフィア連銀が発表 した2月の同地区製造業景況指数はマイナス6.3と、前月の9.4から低下 する弱い指標もあったが、厳冬による影響と市場では楽観的に受け止め られた。同日の米国株は上昇、米国債は下落した。

この日の為替市場では、リスク選好の円売りからドル・円相場は一 時1ドル=102円60銭台と、きのうの東京株式市場の終値時点101円94銭 から円安方向に振れた。

1月連想は杞憂

きのうの日本株は、中国の製造業購買担当者指数(PMI)の悪化 などを受け、世界経済の先行きを警戒、中国統計後に調整色を強めた1 月の米国株を連想する格好で日経平均が300円以上下落。ただ、20日の 米国株が堅調だったことで、きょうは行き過ぎた悲観ムードが修正さ れ、先物ヘッジの解消なども交え上昇基調を強めた。

野村証券投資情報部の山口正章エクイティ・マーケット・ストラテ ジストは、きょうの反発について「米国株が予想外に高かったのが影響 した。中国PMIの反動もある」と指摘。中国は「全国人民代表大会 (全人代)が近づく中、政策期待も根強い」としている。TOPIX、 日経平均とも、前日の下げ分を完全に帳消しにした。

株価指数は急伸したが、東証1部の売買代金は活況の目安である2 兆円に届かなかった。「国内では消費税増税を控えるほか、円安の勢い 鈍化や商品市況の上昇によるコストアップ問題などから、来期の企業業 績は増益が大丈夫かと市場は感じ始めた」と、三菱UFJモルガン・ス タンレー証券の鮎貝正弘シニア投資ストラテジスト。楽観論が一方的に は広がりにくい状況、と同氏は見ている。

上昇、下落銘柄数はことし2番目

東証33業種の上昇率上位は石油・石炭製品、電気・ガス、非鉄、証 券・商品先物取引、その他金融、その他製品、化学、食料品、保険、陸 運など。電気・ガスは、原子力規制委員会が19日に今後原発1-2カ所 を選んで優先審査する方針を示すなど、今後の方向性が示された点は電 力セクターにポジティブ、とシティグループ証券が評価した。

東証1部の売買代金上位ではソフトバンク、トヨタ自動車、野村ホ ールディングス、ファーストリテイリング、日立製作所、ケネディク ス、パナソニック、JXホールディングスなどが上昇。楽天、TOTO は小安い。売買高は20億7857万株と昨年12月17日以来の低水準。売買代 金は1兆9681億円。値上がり銘柄数は1655、値下がりは83。上昇銘柄の 多さ、下落銘柄の少なさはともに1月29日(上昇1716、下落47)に次ぐ ことし2番目の記録だった。

--取材協力:竹生悠子  Editor: 院去信太郎

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