G20:金融政策で明確なコミュニケーションを-共同声明草案

シドニーで22、23日に開催される20 カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、金融政策の慎重な 調整と明確なコミュニケーションを各国に求める方針が打ち出される見 通しだ。米連邦準備制度が進める金融緩和縮小をめぐり米国と新興市場 国との対立解消を目指す。

共同声明の協議に関わっているG20政府当局者が匿名を条件に明ら かにしたところでは、この提言が草案段階で盛り込まれているという。

今年最初となるG20会合を控えて、債券購入縮小の決定が与える国 際的な影響に米連邦準備制度が十分注意を払っていないと批判する声 が、インドや南アフリカ共和国などの新興市場国から上がった。米連邦 公開市場委員会(FOMC)が昨年12月に金融緩和の縮小開始を発表し て以降、リスク回避の動きが強まり、新興市場国の株価や通貨が下落し た。

G20政府当局者によれば、共同声明はこうした最近の不安定な市場 の動きについて、力強さを増している景気回復の脅威になると警告を発 する見通し。

IMFの警鐘

声明に関する協議に関わっている別の当局者が匿名を条件に語った ところでは、米金融緩和の縮小で最も深刻な打撃を受けている新興諸国 は、中央銀行間の協調が声明に反映されるよう要望している。G20当局 者らは協調のメカニズムについて話し合っており、実際に声明に反映さ れる可能性がある。

国際通貨基金(IMF)は今月19日、新興市場の混乱長期化やユー ロ圏のデフレが世界経済を脅かす恐れがあると指摘していた。IMFの 予測では、今年の世界経済の成長率は3.7%と、2011年以来のハイペー スになる見通し。

当局者の1人によると、共同声明には世界経済の成長目標が盛り込 まれる可能性が高い。議長国オーストラリアが提案していた成長目標に は、ドイツは懐疑的な見方を示していた。ラガルドIMF専務理事は20 日の豪ABC放送の番組で、より高い成長目標の設定は「良いアイデ ア」だとした上で、「適切な政策が各国で決定されれば、将来の成長率 が上向く可能性がある」と述べていた。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長にとって今回の G20会議は就任後初の国際舞台となる。イエレン議長もインド準備銀行 のラジャン総裁など他の中銀総裁と同様、昨年12月の米金融緩和の縮小 決定後の世界的な政策協調の機能不全に警鐘を鳴らしている。

IMFは今週、非伝統的な金融刺激策からの出口戦略について各国 中銀がより望ましい形で協調し、インフラ投資や労働市場改革のほか、 輸出に代わる内需を促進することで、世界全体の国内総生産(GDP) を年間で0.5ポイント押し上げる効果が期待できるとの見解を示した。

原題:G-20 Draft Urges Global Monetary Policy Clearly Communicated (1)(抜粋)

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