2月20日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル指数上昇、予想より弱い米経済統計を市場は気にせず

ニューヨーク外国為替市場ではドル指数が1週間ぶり高水準を付け た。複数の米経済統計が事前予想より弱かったものの、天候要因が影響 した可能性があるとして、市場には響かなかった。

フィラデルフィア連銀地区の製造業が予想外の縮小となったほか、 新規失業保険申請件数が予想より多かったにもかかわらず、連邦公開市 場委員会(FOMC)は緩和縮小を続けるとの見方からドルは堅調。ユ ーロ圏の製造業とサービス業の活動が予想を下回ったことから、ユーロ は下落。円は質への逃避で総じて高い。中国の製造業活動を測る民間の 指数が予想以上に低下し、世界2位の経済大国の成長が抑制される兆候 があらためて示された。

モントリオール銀行の世界為替戦略責任者、グレッグ・アンダーソ ン氏(ニューヨーク在勤)は「経済データが弱かったのに、外国為替市 場はパニックに陥っていない」と指摘。「弱い統計はフィラデルフィア 景況指数だけでなく、中国の統計、ユーロ圏のデータのいずれも失望さ れた」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は1020.59。一時は0.2%上昇 して1021.98を付けた。

円は対ドルでほぼ変わらずの1ドル=102円28銭。前日は0.1%上昇 していた。対ユーロではこの日0.1%上げて1ユーロ=140円31銭。ユー ロはこの日、対ドルで0.1%安い1ユーロ=1.3719ドル。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は今年に入り3.6%上昇。10通貨中で最も大幅な上げとなっ た。ドルは0.3%、ユーロは0.1%それぞれ上昇した。

円は「質への逃避先」

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、ショーン・キャ ロー氏(シドニー在勤)は「円にはまだ質への逃避先としての魅力があ る」と指摘。「今の市場は中国のPMIに対して特に神経質になってい る。タイミングも一因だろう。わたしは結論を急ぎたくはないが、市場 というものはこれに反応する。今のムードは弱気だ」と述べた。

米フィラデルフィア連銀が発表した2月の同地区製造業景況指数は マイナス6.3と、前月の9.4から低下した。ブルームバーグ・ニュースが まとめたエコノミスト調査の予想中央値は8だった。米労働省が発表し た先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は33万6000件と、前週 から3000件減少した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト予想の中央値は33万5000件だった。

米連邦準備制度理事会(FRB)が19日公表したFOMC(1月28 -29日開催)の議事録によれば、「幾人か」の金融政策当局者は、「経 済見通しに目立った変化がなければ、継続的な緩和策ペースの減速を支 持することが明らかに推測される」と述べた。

ユーロは主要16通貨の大半に対して下落。英マークイット・エコノ ミクスが20日発表した2月のユーロ圏製造業とサービス業を合わせた総 合景気指数は52.7と、前月の52.9から低下した。エコノミストの事前予 想は53.1への上昇だった。

2014年通期のユーロ圏経済は3年ぶりのプラス成長が見込まれてい るものの、過去最悪に迫る失業率と物価圧力の低下が引き続き回復を脅 かしている。

原題:Dollar Gains as Markets Discount Weak Economic Data; Real Rises(抜粋)

◎米国株:上昇、製造業統計で景気への懸念後退-企業買収を好感

20日の米国株は上昇。 マーキット米製造業景況指数が前月比で上 昇し、景気への懸念が和らいだ。またフェイスブックによるスマートフ ォン向けメッセージアプリ企業の買収は企業買収をめぐる楽観を強め た。

電気自動車(EV)メーカー、テスラ・モーターズは上昇。同社は 今年のセダン「モデルS」の販売が増加すると見込んでいる。食品スー パー、セーフウェイは上昇。事情に詳しい関係者によると、同社は身売 りを検討している。フェイスブックはワッツアップの買収合意が好感さ れ上昇した。一方、小売り最大手のウォルマート・ストアーズは下落。 通期見通しが予想を下回った。

S&P500種株価指数は前日比0.6%高の1839.78。ダウ工業株30種 平均は92.67ドル(0.6%)上昇し16133.23ドルで終えた。

JPモルガン・ファンズのグローバル市場ストラテジスト、ジェー ムズ・リュウ氏は、「米国の消費者や企業の基本的な強さは今も健在 だ」と述べ、「新興市場については、その影響が米市場に及ぶかどうか が問題だが、その答えはこれまで見たところノーだ」と続けた。

S&P500種は今年1月15日に最高値をつけたものの、その後は米 金融当局による緩和縮小懸念を背景に新興市場で混乱が広がり、最大 で5.8%下げた。それ以来、5.6%値を戻している。

製造業景況指数や失業保険申請件数

マーキット米製造業景況指数は2月に56.7と、エコノミスト予想を 上回った。先週の新規失業保険申請件数は前週比で減少した。米民間調 査機関コンファレンス・ボードが発表した1月の米景気先行指標総合指 数(LEI)はエコノミスト予想に一致した。一方、フィラデルフィア 連銀が発表した2月の同地区製造業景況指数は予想外にマイナスとなっ た。

ブルームバーグがまとめたデータによると、今回の決算発表シーズ ンで既に発表を済ませた433社のうち74%で利益がアナリスト予想を上 回った。

パイオニア・インベストメント・マネジメントの運用担当者、ジョ ン・キャリー氏は、「M&A(企業の合併・買収)は順調だ。企業のバ ランスシートも引き続き良好だ」と述べ、「市場にはある程度の変動が あるかもしれない。しかし、投資家が市場に戻って、足元の米経済の強 さに注目すれば、再び株式投資を続けることになるだろう」と話した。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)はこの日4.6%低下して14.79。

S&P500種産業別10指数はいずれも上昇した。通信株が特に上げ た。ベライゾン・コミュニケーションズは3.4%高、AT&Tは1%上 昇した。

セーフウェイ、テスラ

セーフウェイは2.1%上昇。CVCキャピタル・パートナーズやレ ナード・グリーン・アンド・パートナーズなどはセーフウェイの一部な いし社全体の買収で交渉を行っている。セーフウェイは身売りを検討し ている。事情に詳しい関係者が明らかにした。

テスラは8.4%急伸。同社は今年「モデルS」を3万5000台余りを 販売する計画だ。10-12月(第4四半期)は一部項目を除く1株利益 が33セントとなった。ブルームバーグが集計したアナリストの調査結果 によれば、26セントの利益が見込まれていた。

フェイスブックは2.3%上昇。同社はワッツアップを現金・株式160 億ドルで買収することで合意した。内訳は株式が120億ドル、現金が40 億ドル。このほか買収額に制限付き株式30億ドルを加えれば最大190億 ドルになる。

原題:U.S. Stocks Rise on Factory Data Amid Facebook Deal Optimism(抜粋)

◎米国債:続落、緩和縮小の継続観測で-弱い指標は寒波の影響か

米国債相場は続落。今週発表された予想を下回る経済統計は厳しい 寒さの影響で、金融当局は量的緩和の縮小ペースを落とすことはしない との見方から売りが優勢になった。

フィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想外にマイナスとなり、 週間の新規失業保険が予想を上回ったものの、5年債を中心に下げた。 前日に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事録は債券購入プ ログラムの縮小を休止する可能性をほとんど示唆しなかった。さらに、 「比較的早期のフェデラルファンド(FF)金利引き上げが適切になる との可能性」を指摘した当局者が「数人」いたことも明らかになった。 財務省がこの日実施した30年物インフレ連動国債(発行額90億ドル)入 札では2001年以来の低需要となった。

グッゲンハイム・セキュリティーズの米政府債トレーディング担当 マネジングディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「前日の議事録へ の反応が続いており、期間が短めの国債が売られている。一部の当局者 が市場の見通しよりも早いFF金利誘導目標の引き上げに言及していた という事実で不意を突かれた参加者もいる」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、5年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の1.54%。同年債(表面利率1.5%、2019年1月償 還)価格は3/32下げて99 26/32。10年債利回りは1bp上昇の2.75%。

財務省は来週、合計1090億ドル相当の中期債入札を実施すると発表 した。内訳は25日の2年債が320億ドル。26日は2年物変動利付債が130 億ドルと5年債が350億ドル。27日は7年債が290億ドル。

インフレ連動債入札

20日に実施された30年物インフレ連動債入札では、最高落札利回り は1.495%と、2011年6月以来の高水準。予想平均は1.463%だった。前 回入札(昨年10月24日)は1.330%。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.34倍と、2001年10月以来の 低水準。同月を最後に30年物インフレ連動国債の発行は停止され、2010 年2月に再開した。過去10回の入札の平均は2.70倍。

通常の30年債と30年物インフレ連動国債の利回り差は2.25ポイント に縮小した。過去10年の平均は2.47ポイント。

USAAインベストメンツで600億ドル相当の運用に携わるマッ ト・フロインド最高投資責任者はブルームバーグラジオとのインタビュ ーで、「最も可能性の高い金利見通しは数年にわたり徐々に上昇するこ とだが、劇的にはそうならない。金利の緩やかな上昇は市場が考えてい るよりも長くなる」と話した。

経済指標

労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は33万6000件と、前週から3000件減少した。ブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミスト予想の中央値は33万5000件だった。フィラデル フィア連銀が発表した2月の同地区製造業景況指数はマイナス6.3と、 前月の9.4から低下した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト調査の予想中央値は8だった。

ジェフリーズの政府債エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏は 「市場は現在の経済指標があまり役に立たないとの見方に慣れており、 指標の影響で政策が変わる可能性は低いとの金融当局からの発言を信じ ている」と述べた。

原題:Treasuries Decline on Wagers Weather-Clouded Data Won’t Sway Fed(抜粋)

◎NY金:続落、FOMCは緩和縮小を継続との観測-代替需要が減退

ニューヨーク金先物相場は続落。米連邦公開市場委員会 (FOMC)が緩和縮小を続けるとの見方を背景に、代替投資としての 金買いが減退した。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)のヘ ッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、 「FOMCは緩和縮小を休止しないと明確に示した」と指摘。「希望的 観測に基づく取引は急速に減っている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比0.3%安の1オンス=1316.90ドルで終了した。

原題:Gold Falls for Second Day as Fed Outlook Trims Investment Demand(抜粋)

◎NY原油:反落、在庫増を嫌気-4カ月ぶり高値から下げる

ニューヨーク原油先物相場は反落。在庫増加を嫌気し、前日に付け た4カ月ぶり高値から下げた。

オイル・アウトルックス・アンド・オピニオンズ(ヒューストン) のカール・ラリー社長は「原油在庫は再び増加した。需要はさほど伸び ておらず、警鐘と捉えるべきだ。クッシング原油はメキシコ湾岸に移さ れている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比39セント(0.4%)安の1バレル=102.92ドルで終了。同限月はこの 日が最終取引日となった。中心限月の4月限は9セント安の102.75ドル で終えた。

原題:WTI Crude Falls From Four-Month High on Supply Gain; Brent Drops(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、終了間際に下げ消す-仏テクニップに買い

20日の欧州株式相場は取引終了間際に下げた分をほぼ解消し、指標 のストックス欧州600指数は前日からほぼ変わらずで終了した。

英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミクスが発表 した2月の中国製造業購買担当者指数(PMI)が再び低下したほ か、19日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録で緩和 縮小継続が示唆されたことが相場を一時押し下げる要因となった。

欧州の防衛最大手、英BAEシステムズは2008年10月以来のきつい 値下がり。今年の通期利益が最大10%減少するとの見通しが嫌気され た。オランダの人材派遣会社ランドスタッド・ホールディングは11%の 大幅安。四半期業績が予想を下回った。ドイツの旅行サービス会社、 TUIは5.4%下げた。一方、フランスの油田サービス会社、テクニッ プは09年7月以来の大きな値上がり。来年の利益率が改善するとの見通 しが買い材料。

ストックス欧州600指数は334.78で終了。前日比では0.1%未満の下 げとなった。一時は1.1%下げた。

コムジェスト(パリ)のファンドマネジャー、フランツ・ワイス氏 は電話インタビューで、「米当局が利上げに踏み切るとの観測が相場を 不安定にさせた」と述べた上で、「相場の軟調地合いの本当の要因は経 済状況だ。量的緩和や低金利政策による支えが続かなければ、企業の利 益見通しは相場の先行きにとって十分強くない」と続けた。

20日の西欧市場で18カ国中7カ国で主要株価指数が下落。英 FTSE100指数は0.2%、仏CAC40指数は0.3%それぞれ上げた。独 DAX指数は0.4%安。

原題:Europe Stocks Little Changed as Stoxx 600 Trims Loss Near Close(抜粋)

◎欧州債:総じて下落、英中銀当局者の金利発言に反応-経済指標も注目

20日の欧州債市場ではユーロ圏諸国の国債が総じて下落。ドイツ10 年債利回りは2週間ぶりの大幅上昇となった。イングランド銀行(英中 央銀行)金融政策委員会(MPC)のウィール委員が来年の春にも利上 げがあると述べたことが手掛かり。

フランスとオランダの国債も売られた。世界の主要中銀による超低 金利政策は終わりに近づいているとの観測が広がった。イタリアとスペ インの国債も値下がり。ユーロ圏の製造業とサービス業合わせた活動の 拡大ペース鈍化を示した指標発表を背景に、域内の高利回り債の需要が 後退した。スペイン国債は下げ幅を拡大。同国は5年物と10年物、30年 物の国債を計50億1000万ユーロ発行した。

コメルツ銀行の債券ストラテジスト、ライナー・ギュンターマン氏 (フランクフルト在勤)は「この日は相場を動かす要因が2つあった。 一つ目は朝方発表されたユーロ圏の指標だった」と述べ、「午後は、英 当局者の利上げ発言が引き金となった」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時32分現在、ドイツ10年債利回りは前日比3ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.69%。これは6日以 来の大きな上げ。同国債(表面利率1.75%、2024年2月償還)価格 は0.295下げ100.52。

ウィール委員はスカイ・ニューズとのインタビューで、「最初の利 上げが来年春となる公算が最も大きいとの説明を試みるのは極めて役立 つと思う」と述べ、最初の利上げ後の「道筋は比較的緩やかとなる可能 性が高い」と続けた。

スペイン10年債は続落し、利回りは5bp上昇し3.61%。イタリ ア10年債利回りは7bp上げて3.67%。英マークイット・エコノミスク スの発表によると、ユーロ圏の製造業とサービス業を合わせた2月の総 合景気指数は52.7と、前月の52.9を下回った。アナリスト予想は53.1へ の上昇だった。同指数は50が活動拡大・縮小の分かれ目。

英国債市場では2年債相場が6営業日ぶりに下落。ウィール委員の 発言が材料視された。10年債は4日ぶりに下げた。英公債管理局 (DMO)はこの日、30億ポンド相当の10年債を発行した。

ロンドン時間午後4時29分現在、2年債利回りは3bp上昇 の0.52%。前日までの5営業日で6bp下げていた。同国債(表面利 率4.75%、2015年9月償還)価格は0.065下げ106.48。既発の10年債利 回りは7bp上げ2.80%。これは12日以来の大幅上昇。

原題:European Bonds Fall as BOE’s Weale Signals Rate Increase in 2015(抜粋) U.K. Bonds Fall as BOE’s Weale Sees Rate Increase in Early 2015 (抜粋)

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