種めぐり対立深まる、GMと有機作物の共存模索-オレゴン州

米国の作物の種の主産地であるオレ ゴン州北西部で種を収穫するため、キャベツやカボチャなどを有機栽培 しているサラ・クリーガー氏とアンドルー・スティル氏にとって虫害や 予想外の霜害など心配事は尽きない。

中でもある人為的な問題への懸念が高まっている。バイオテクノロ ジーによって生産された作物が、有機栽培の在来作物にとって重要な遺 伝的純粋性を脅かしていると、両氏は主張する。

「近隣の農家とは協力したいが危険を冒すことはできない」。ステ ィル氏(33)は霜が降りた後の農地で作物の被害を調べながらそう語 る。遺伝子組み換え(GM)作物が混入すれば、「アダプティブ・シー ズ」というカタログを通じて販売している種が台無しになる可能性があ る。

GM作物の商業販売開始から20年を経て、これらの作物は増加し現 在では米国で栽培される綿花とトウモロコシの90%、大豆の93%を占め る。

一方で、GM作物を避けたいという消費者の間で有機作物の需要が 拡大している。オーガニック取引協会によると、有機作物の売上高 は2012年に290億ドル(約3兆円)と、2000年時点の61億ドルから増加 した。

荒らされた農地

GM作物と有機作物は食料品店では同じ棚で売られているが、農地 で並列して栽培すると花粉が広がり交差汚染が発生する恐れがある。そ の懸念の影響は、訴訟や住民投票のほか、農地を荒らす行為にまで及ん でいる。昨年6月にはオレゴン州の南端にあるスイスの種子メーカー、 シンジェンタの農地で遺伝子組み換えビート(てん菜)6500株が地面か ら引き抜かれているのが見つかった。

対立が深まる中、米連邦政府は仲裁に入ることを検討している。米 農務省はGM作物の農地とそれ以外の農地との共存を目指す最善の方法 について、3月4日まで意見を公募している。

原題:Oregon Seeds Sow Worries as GMO and Organic Crops Try to Coexist(抜粋)

--取材協力:Jack Kaskey. Editors: Jon Morgan, Steve Geimann

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