FRBはどうやっても新興国の批判受ける立場-議長が矢面に

米連邦準備制度理事会(FRB)は 金融刺激策を実施してもしなくても、新興市場から批判される立場にあ ることにイエレンFRB議長は気付きつつある。

イエレン議長は1年4カ月前、東京で開催された世界の政策当局者 会合でFRBの擁護に徹した。FRBは当時、あまりにも大量の金融資 産を購入しているとの批判を浴びていた。一方、今週シドニーで開かれ る20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、米国の債券購 入縮小による海外への影響をより重視するようにとの動きが活発化して いる。就任後3週間足らずのイエレン議長はこの会合に出席し、FRB 議長として初めて国際舞台にデビューする。

イエレン議長の主張は当時と変わっていない。経済運営がうまくい っている米経済は世界にとっても利益であり、各国中央銀行は自国経済 を支える手段を持っているというものだ。こうした主張はインド準備銀 行(中央銀行)のラジャン総裁や南アフリカ準備銀行(中央銀行)のマ ーカス総裁らを失望させている。今年の新興国通貨が2010年以来最悪の 滑り出しとなる中で、世界的な政策協調が実現していないと新興国側は 批判している。

FRBでエコノミストを務めた経験を持つピーターソン国際経済研 究所(ワシントン)の上級研究員、ジョゼフ・ガニオン氏は、FRBの 「任務はインドのための政策を策定することではなく、米国のために政 策を決めることだ。自分たちの問題を他人のせいにすることはあまり役 立たない」と語った。

イエレン議長は今月11日の議会証言で、最近のボラティリティ(変 動性)は「米経済の先行きに対する大きなリスク」とはなっていないと の認識を示し、緩和縮小の継続を示唆している。

FRBの資産購入に対する約2年前の批判は、投機資金流入で新興 国を苦しめ、通貨を押し上げて輸出を割高にしているという内容だっ た。

原題:Yellen Leads Fed Damned Every Way by Emerging Market Angst (2)(抜粋)

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