日本株3日ぶり反落、米景況鈍化と円安一服-輸出や金融売り

東京株式相場は3日ぶりに反落。米 国の製造業景況指数の低下や為替の円安一服が嫌気され、急伸後の反動 売りも響いた。輸送用機器やゴム製品など輸出関連、鉄鋼など素材関連 株が下げ、前日の上昇が目立った銀行や証券、不動産株も安い。

TOPIXの終値は前日比5.48ポイント(0.4%)安の1218.52、日 経平均株価は76円71銭(0.5%)安の1万4766円53銭。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、「きのうは日本銀行の 意外感のある決定で、ショート(売り持ち)していた向きが慌てて買い 戻した」が、先週後半の下げ分は戻し、「米景気の現状を確認したいと して新たにロング(買い持ち)を取る向きがいない」と話した。

ニューヨーク連銀が18日に発表した2月の同地区の製造業景況指数 は4.48と、前月の12.51から低下した。ブルームバーグがまとめたエコ ノミスト予想の中央値は8.5。内訳は、新規受注がマイナス0.21と前月 の10.98から落ち込んだ。「米国は景気回復の勢いが鈍っている」と、 SMBC日興証券株式調査部の西広市部長は指摘する。

きょうのドル・円相場は、一時1ドル=102円10銭台ときのうの東 京株式市場の終値時点102円66銭に比べ円安の勢いが鈍化。米景気や為 替面で支援材料に欠ける中、きのうのTOPIXは2.7%高と昨年9月 以来、5カ月ぶりの上昇率を記録し、急伸後の反動も出やすかった。

下げ渋り、政策連携姿勢が支え

東洋証券投資情報部の檜和田浩昭シニアストラテジストによると、 「金融政策決定会合が良いタイミングで来たが、ここから上に上がって くるには材料が必要」と言う。1月に株価調整のきっかけになった中国 製造業購買担当者指数(PMI)の発表があす予定され、統計結果を確 認したいとしている。

もっとも、きのうの上げ幅に比べると、きょうの下げは限定的。一 時164円安まであった日経平均も、朝方の売り一巡後は下げ渋った。 「きのうの日銀決定はアベノミクスの成長戦略を支援する姿勢を明確に した。黒田東彦総裁の会見内容は株価にポジティブ」と、SMBC日興 証の西氏。市場センチメントは変わった可能性があり、「下値での買い 意欲は高まっている」とした。証券ジャパンの大谷正之調査情報部長 も、午前中の国会答弁を見ても、「日銀と政府が手を取り合って景気回 復、デフレ脱却に向けまい進していくコンセンサスができている」と受 け止めていた。

黒田総裁は18日の会見で、貸出支援の拡充などを決定したことにつ いて「日銀としての強い支援の姿勢、メッセージを含んでいる」と発 言。さらに、消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)の前年比上 昇率に関し、「2%の物価安定目標の実現に向けた道筋を順調にたどっ ている」などと語った。

東証1部33業種はゴム、鉄鋼、その他金融、証券・商品先物取引、 輸送用機器、不動産、ガラス・土石製品、非鉄金属、陸運、銀行など24 業種が下落。鉄鋼やその他金融、証券、不動産、陸運、銀行などはきの うの上昇率上位だった。半面、国際原油市況の上昇を受けた鉱業、石 油・石炭製品など9業種は上げた。

売買代金上位ではソフトバンク、ケネディクス、神戸製鋼所、 NEC、パナソニック、住友不動産が下落。今期の利益見通しが市場予 想を下回ったブリヂストンも売られた。自社株買いを発表したキヤノ ン、野村証券が目標株価を上げた国際石油開発帝石のほか、グリー、デ ィー・エヌ・エー、JXホールディングスは高い。

東証1部の売買高は22億7740万株、売買代金は1兆8994億円。値上 がり銘柄数は529、値下がりは1141。

--取材協力:竹生悠子  Editor: 院去信太郎

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