ルー米財務長官は18日、新興市場の 大幅な変動や中国の経済問題などのリスクが世界の見通しに影を落とし ており、各国が成長押し上げと雇用創出に重点を置くことが必要だとの 見解を明らかにした。

同長官は20カ国・地域(G20)に宛てた書簡で、「幾つかの新興国 を中心に、世界市場でかなりの相場変動があった」と指摘。「われわれ は事態の推移を注視している」と強調した。

22、23両日にシドニーで開かれるG20財務相・中央銀行総裁会議に 出席するルー長官は中国に対し、「生活水準向上を実現する」安定した 経済に向け前進するよう呼び掛けた。また「極端な低インフレの持続に 脆弱(ぜいじゃく)」なユーロ圏は内需拡大と銀行システム強化が必要 だと指摘した。

ルー長官は日本について、国内市場の押し上げに寄与する構造改革 の実行と、消費増税の影響を緩和する景気刺激策の公約を守り続ける必 要があると述べた。

長官は「世界経済は回復しつつあるものの、経済活動が依然弱く、 世界の需要は不十分だ」とした上で、「近い将来の需要回復と世界的な リバランスを支援する措置が各国経済の健全性にとって極めて重要だ」 と指摘。

具体的に、経常収支の黒字国に対して内需を押し上げ、「国際的な 調整プロセスを妨げるのではなく、それを容易にする」市場ベースの為 替レートを維持するよう求めた。

米経済については今年、成長の勢いを増すと確信しているとあらた めて述べた。「財政問題の逆風が収まった」ほか、消費と投資が引き続 き堅調で、住宅市場が力強さを増していることを理由に挙げた。

原題:Lew Says Emerging Markets, China Risks Cloud Economic Outlook(抜粋)

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