三菱自社長:営業利益率5%は小さ過ぎる-赤字事業克服で向上

三菱自動車の益子修社長は、2016年 度まで3カ年の新中期経営計画に示した売上高営業利益率について、目 標の5.2%を上回る水準を視野に入れている。益子社長は6月の株主総 会後に会長兼最高経営責任者(CEO)に就任予定。

益子社長は17日、都内本社で記者団に対し、「利益率5%台では小 さ過ぎる」と述べた上で、国内同業他社並み水準もまったく不可能なわ けではないとの見通しを示した。各社の今年度営業利益率は、トヨタ自 動車9.4%、ホンダ6.4%、富士重工業13%、三菱自5.7%の計画。

営業利益率の向上に向け、益子社長は「赤字事業の克服が欠かせな い」と述べ、国内営業と北米事業を強化していく意向を示した。今年度 の地域別業績見通しで、営業損益は北米が40億円、日本も10億円のいず れも赤字となっている。

新中期計画では、16年度に売上高2兆6000億円、営業利益1350億円 の目標。足元はアジア市場での自動車販売の好調などで、今年度の営業 利益見通しは1200億円と、16年度目標に対して89%の水準になる。

北米事業の収益回復に向け、益子社長は、電気自動車(EV)派生 のプラグインハイブリッドEVシステムを搭載したPHEV投入が一つ のきっかけになるとの見方を示した。13年初めに国内投入したアウトラ ンダーPHEVは欧州でも販売しており、生産は今年度3万台、14年度 5万台の見通し。北米は15年度に投入予定で、その後、クロスオーバー SUV「RVR」や、「パジェロ」にもPHEVを展開する計画。

四輪駆動のSUV「アウトランダーPHEV」は外部から充電可能 であるのに加え、バッテリー残量が減っても自動的にエンジンで発電し ながらモーター走行を続けるため、ほとんどの場合、EV走行するのが 特徴

益子社長は、20年までにEVを含む電動車両の生産比率を20%にす る目標を掲げているが、このうち9割はPHEVが占める見通しと述 べ、PHEV拡大に自信を示した。

新中計期間中はかじ取り

6月に新経営体制に移行後も引き続きCEOとしてかじを取る益子 社長は、経営の継続性重視の観点から少なくとも16年度までの新中期計 画期間は責任を担いたいという意向を示した。次期社長には相川哲郎常 務が就任予定で、主に商品戦略などを担当することになる。

国内生産能力について、増強のための投資は「考えにくい」と述べ た。組立ラインの合理化などの投資はするという。日産自動車との合弁 会社「NMKV」で開発した軽自動車は、すべて水島製作所(岡山県倉 敷市)で生産する計画で、日産自の工場を使うことはないと述べた。

三菱自では手取り概算で最大2000億円台半ばとなる公募増資によ り、経営が悪化して2004-06年に発行した優先株の処理と、97年度の中 間配当以来となる復配にめどがついた。益子社長は三菱商事出身で、三 菱自の経営悪化を受けて05年から社長を務めている。

三菱自の株価は19日午前終値で、前日比0.8%安の1114円。年初来 では1.3%の下落となっている。

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