日本株急伸、日銀会合後の先物高に連れ全業種上げる-円安も

東京株式相場は大幅続伸。為替の円 安推移、前日の海外株高で買い安心感が広がる中、日本銀行の金融政策 決定会合後に先物主導で上げ幅を広げた。銀行や証券など金融株、不動 産株が大幅高となり、鉄鋼など素材関連、電機など輸出関連、情報・通 信株と東証1部33業種は全て高い。

TOPIXの終値は前日比31.95ポイント(2.7%)高の1224.00、 日経平均株価は450円13銭(3.1%)高の1万4843円24銭。日経平均は1 月31日以来の高値水準に戻し、上昇率は昨年8月2日以来の大きさとな った。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎投資戦略部長は、「2月になっ て他市場が戻る中で日本株だけ弱かったのは、日銀はどうせ何もしない だろうという風にベットし、ショート(売り持ち)を振っていた投資家 がいたため」と指摘。イベントを終われば、「材料出尽くしで買い戻し という動きになる」と話した。

日銀は18日開いた金融政策決定会合で、3月末に期限が来る「成長 基盤強化を支援するための資金供給」を1年間延長し、本則の供給枠を 従来の3.5兆円から7兆円に拡大することを決めた。また、「貸出増加 を支援するための資金供給」の貸出限度額について、従来は金融機関の 貸出増加額の範囲内としていたが、2倍相当額に引き上げることも明ら かにした。金融政策の運営方針については、現状維持とした。

為替市場では、日銀の政策内容公表後にいったん円高・ドル安に振 れたが、その後は反転し一時102円70銭台と円安方向での動きが鮮明 化。日銀による成長基盤強化支援強化や本則の供給枠倍増を受け、リス ク選好の円売り圧力が強まった。為替の円安傾向とともに日本株も一段 高となり、日経平均の上げ幅は一時500円を超えた。

行動余力への期待感も

東海東京調査センターの隅谷俊夫投資調査部長は、「日銀会合の内 容は予想通り」とした上で、「1月の前回会合で裏切られたことから外 資系証券による先物への売り仕掛けが先行していたが、裁定買い残の低 下で現物の売りが出てこなくなった。日本株は下げ過ぎの修正に入って いる」と見る。また、「今回据え置きを決めたことで、消費税増税直前 の次回3月にはアクションが出てくる可能性がある」とも言う。

貸出増加を支援するための資金供給の貸出限度額を2倍相当額に引 き上げる施策については、「消費税増税後の住宅市場の落ち込みを防ぐ ほか、日本企業の海外へのM&A(企業の買収)資金需要を低利で賄う 部分がある」と、アムンディ・ジャパンの吉野晶雄チーフエコノミスト は指摘。これ自体が円安・株高の直接のドライバーになる材料ではない が、「追加緩和期待に対しフレンドリーではなかった日銀が、まだアク ティブに前に進んでいるということを久々に確認した1つのイベントだ った」と評価した。

きのうの海外株市場では、ストックス欧州600指数が0.4%高 の334.56と続伸。1月の中国のファイナンス規模が過去最高となったこ とが好感され、MSCI新興市場指数も0.7%高の964.29と1月22日以 来、3週ぶりの高値となった。欧州、新興国株の落ち着きに加え、前日 時点で日経平均は投資家の短期的な採算ラインである25日移動平均線か ら4.4%下方乖離(かいり)していたため、売られ過ぎ修正の動きもき ょうの相場の支援材料だった。

東証1部33業種の上昇率上位は銀行、その他金融、不動産、情報・ 通信、証券・商品先物取引、鉄鋼、倉庫・運輸、陸運、電機など。売買 高は29億2482万株、売買代金は2兆4364億円。値上がり銘柄数は1592、 値下がりは144。

--取材協力:Yoshiaki Nohara. Editor: 院去信太郎

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE