【コラム】普通の金持ちがスーパー金持ちになる3つの条件

経済学者や統計学者がとっくの昔に 理解していたことに、メディアはようやく気付いたようだ。スーパーリ ッチな超金持ちがその他の所得層をどれほど大きく引き離して裕福かと いう事実だ。数学的に言って、貧困層と富裕層の格差は、単なる金持ち と桁外れの金持ちの間に横たわる果てしない距離に比べれば随分と小さ い。

所得の不均衡や医療保険制度、賃金の伸び悩みの話をしているので はない。米国の貧困層には裁量的支出に回せる収入がなく、米国で低所 得層に属することには良い医療が受けられないだけでなく、栄養失調、 教育の機会の差、経済的可動性の低さ、さらに寿命の短さまで、さまざ まな不利益があることは私も知っている。

しかしこのコラムはそれらについてではなく、スーパーリッチと普 通のリッチとの差についてだ。その拡大の理由は少なくとも統計上、次 の3つに求めることができる。

1 金融の発達:最も金持ちな0.01%には、金融界の人間が多い。 金融危機はこの事実に対して長期的な影響は及ぼさなかった。ヘッジフ ァンド業界の億万長者がさまざまな分野にもたらす影響をについてあれ これ議論することはできる。ただ、この点だけは議論の余地がない。ヘ ッジファンド運用者のおかげで、大金持ちの間の所得配分は正規分布と は似ても似つかないものになった。

2 株式の保有:アトランティック誌のエディター、デレク・トン プソン氏が言うように、「金持ちになるほど、給与ではなく株式がその 富の源泉となる」。大金持ちは報酬を金銭よりもむしろオプションで支 払われている。彼らは新興企業を大きく育てた起業家や、大手企業の最 高経営責任者(CEO)ら経営陣だ。ともかく、巨額の富の源泉は彼ら に付与される大規模なストックオプションだということだ。

3 税金:超金持ちは確かに多額の税金を支払う。しかし所得に対 する割合という点では大したことはない。実際、金持ちになるほど、所 得に占めるキャピタルゲインの割合が多くなりがちだ。そしてキャピタ ルゲイン税の税率は、同じような額でも賃金や給与での所得に課される 税率の半分程度。米内国歳入庁(IRS)によれば、最も富裕な400人 は所得の半分をキャピタルゲインで得ていた。こういうわけで、トッ プ0.01%の金持ちは1%の人たちよりも所得がはるかに多いばかりでな く、そのうち手元に残る部分も多い。

なんだか、メル・ブルックス監督のドタバタコメディー、「メル・ ブルックス/珍説世界史PARTI」から引用したくなる。「イッツ・ グッド・トゥ・ビー・ ザ・キング(王であるのは良いことだ)」。 (バリー・リットホルツ)

(バリー・リットホルツ氏はブルームバーグ・ビューで金融、経済、ビ ジネス関連コラムを執筆)

原題:There’s Rich, Then There’s the Top 0.01 Percent: Barry Ritholtz(抜粋)

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