円が上昇、日本株下落でリスク回避の買い-対ドルで101円後半

東京外国為替市場では円が上昇。米 国の成長鈍化懸念など世界景気の先行き不透明感が強まる中、日本株の 下落を背景にリスク回避に伴う円買いが強まった。

ドル・円相場は1ドル=102円台を割り込み、7日以来の水準とな る101円57銭まで円買いが進行。朝方は堅調な株価を背景に102円41銭ま で円安に振れる場面も見られたが、午前終盤に日本株がマイナスに転じ ると円買いが強まり、午後にかけては株価が下げ幅を拡大するのに伴い 円高が進んだ。

外為どっとコム総合研究所の石川久美子研究員は、円の上昇につい て「株がだれてしまったのが原因だ」とし、「今日に至って何か材料が 出ているわけではないが、きのうの米指標も弱かったし、新興国通貨も 弱いということで、リスクオンでいくという感じにはならない」と指 摘。「ドル・円はテクニカル的にも20日移動平均線に頭を押さえられて おり、戻り売りの感じだ」と話した。

ユーロ・円相場も朝方に1ユーロ=140円07銭と3営業日ぶりのユ ーロ高・円安値を付けたが、その後138円99銭まで円買いが進んだ。ユ ーロ・ドル相場は1ユーロ=1.36ドル後半と前日の海外市場で付けた先 月27日以来のユーロ高・ドル安水準(1.3692ドル)付近でもみ合った。

日本株下落

14日の東京株式相場は下落。前日の米国株が小高く引けたことを受 け、反発して始まったが、徐々に売りが優勢となり、日経平均株価は一 時300円近く下げ幅を拡大した。

楽天証券の相馬勉債券事業部長は、海外市場では米指標が弱かった ものの米国株が上昇して引けており、「センチメントとしては悪くな い」状況が確認できたとしながらも、「このところは引けにかけて株価 が落ちて円高になるパターンもある」と話していた。

13日に発表された1月の米小売売上高は市場予想に反して減少し た。一方、ロシア・ルーブルは同日、過去8カ月で最大の下げを記録し た。ロシアの外貨準備が3年ぶりの低水準となったほか、世界的な景気 回復見通しが悪化したことが嫌気された。

外為どっとコム総研の石川氏は、米国では2カ月以上も寒波が続い ており、「さすがに雇用だけでなく、消費など経済の他の面に対する影 響も警戒される」と語った。

米国ではこの日、1月の鉱工業生産指数と2月のミシガン大学消費 者マインド指数が発表される。その他、欧州時間にはユーロ圏やユーロ 圏各国の昨年10-12月の国内総生産(GDP)が公表される予定。イタ リアのレッタ首相は13日、所属する最大与党・民主党内からの退陣圧力 に屈する形で辞意を表明した。

--取材協力:三浦和美. Editors: , 崎浜秀磨

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